2005 Fiscal Year Annual Research Report
スパース画像分解に基づく特徴領域画像処理の開発と応用
Project/Area Number |
17500109
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
中静 真 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 助教授 (10251787)
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Keywords | 画像処理 / 信号分解 / Basis Pursuit / 雑音除去 / ウェーブレット変換 / カラー画像処理 / 画像表現 / 信号モデル |
Research Abstract |
本課題では,画像全体を画像特徴を示す基底群に分解するスパース信号分解を用いた画像処理の開発と応用を目的としている.本年度は,カラー画像に対するスパース信号分解法を提案し,その応用としてカラー画像の雑音除去へ応用した.カラー画像は,R, G, Bの3つのプレーンからなるマルチチャネル信号である.従来のスパース信号分解法であるBasis Pursuitは,基底群に分解する際に,それぞれの基底が独立に発生し,その係数がラプラス分布に従うことを仮定し,基底群に対する係数をMAP推定により推定することに等しい.しかしながら,多チャンネル信号の場合,各チャネル間に相関があり,特にカラー画像の場合,相関関係を保存できない場合には色のにじみ等の発生が起こる. そこで,本研究課題が目的とする画像処理のために,各チャネル間で独立性を仮定しない多チャネル信号のためのBasis Pursuitを提案し,これを雑音除去へ応用した.Basis Pursuitで係数に与えるペナルティ関数として,各チャネルの係数の2乗和の平方が指数分布することを仮定し,新たなコスト関数を定義した.カラー画像の雑音除去においては,基底群としてシフトした直交ウェーブレット関数を用い,Block Coordinate Relaxation法によりコスト関数の最適化を行った.従来のRGB間で独立にスパース信号分解を適用する雑音除去法よりも,提案した多チャネルBasis Pursuitによる雑音除去は, SN比の面でも向上し,さらに色のにじみ等を抑圧できることを確認した.
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Research Products
(2 results)