2005 Fiscal Year Annual Research Report
透過物体画像からの映り込み/背景成分分離と映り込み物体の光学特性モデル化
Project/Area Number |
17500113
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
原 健二 九州大学, 大学院・芸術工学研究院, 助教授 (50380712)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浦浜 喜一 九州大学, 大学院・芸術工学研究院, 教授 (10150492)
井上 光平 九州大学, 大学院・芸術工学研究院, 助手 (70325570)
池内 克史 東京大学, 大学院・情報学環, 教授 (30282601)
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Keywords | 反射分離 / 透過物体 / 学習データ / 最適化 / 連続変形法 |
Research Abstract |
我々の生活空間には窓ガラスやアクリル板といった透過物体が数多く存在しており、そこで観察されるシーンの画像は透過物体前方の物体から放射された光の反射光による反射画像と透過物体後方の物体から放射された光の透過光による透過画像の線形和として表される。本年度は、このように映り込みを生じた透過物体の画像を反射画像と透過画像の2つのレイヤ画像に分離する手法を開発した。 一枚の画像のみから反射分離を行う手法として、1)反射分離の問題をエッジとコーナ点の総数に関する最小化問題として定式化して解く手法と、2)各レイヤ画像に属する特徴点の位置を既知としたうえで反射分離問題を比較的簡単な最適化問題に帰着させて解く手法が知られている。しかし、これらの従来手法は、自然画像からなるデータベースもしくは各レイヤ画像に属する特徴点の入力画像における位置という学習データを必要とするため、手作業によるデータ入力に手間がかかり、また分離結果が学習データの選び方に大きく依存するという問題が存在した。 以上の問題を解決すべく、今年度は、学習データを用いることなく一枚の透過物体の画像のみから反射を簡便に分離する手法を開発した。本手法では、まず、透過物体画像の各エッジ画素がどちらのレイヤ画像に属するかを示すレイヤ情報を抽出する。次に、このレイヤ情報に基づき、一枚画像を入力とする反射分離の問題を比較的解きやすい最適化問題として定式化する。最後に、この最適化問題を解像度ピラミッドおよび連続変形法を用いて解くことにより、各々のレイヤ画像を推定する。本手法を合成画像と実画像にそれぞれ適用し、その有効性を確認した。
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Research Products
(3 results)