2006 Fiscal Year Annual Research Report
透過物体画像からの映り込み/背景成分分離と映り込み物体の光学特性モデル化
Project/Area Number |
17500113
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
原 健二 九州大学, 大学院芸術工学研究院, 助教授 (50380712)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浦浜 喜一 九州大学, 大学院芸術工学研究院, 教授 (10150492)
井上 光平 九州大学, 大学院芸術工学研究院, 助手 (70325570)
池内 克史 東京大学, 大学院情報学環, 教授 (30282601)
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Keywords | バーチャル美術館 / 照度差ステレオ法 / 映り込み / 三次元形状復元 |
Research Abstract |
本年度は、バーチャル美術館・博物館を構築するための展示物のデジタル化手法について検討した。具体的には、透明なガラスケースの中に設置された展示物をガラスケースから取り出すことなく非接触にその三次元形状と反射率を同時に推定する手法を開発した。まず、複数の個々の光源で物体を照らした画像を撮影する。撮影された画像には、物体や背景だけでなく前景の映り込みや光源の映り込みも含まれてしまう。従来手法では、独立成分分析や視点の違いを利用して前景と背景を分離することが多い。これに対し、本手法ではより簡便な方法で前景と背景を除去することを目標としている。このとき得られる画像には物体のほかに光源の映り込みも残るため、古典的な照度差ステレオ法を適用することはできない。そこで、four-light照度差ステレオ法を利用することを考える。本研究では、ガラスケース内の物体を計測するためには、five-light照度差ステレオ法、すなわち5つの光源下で撮影された画像を使って計算すればよいことを示した。本手法は作品がガラスケースに入っている状態でもガラスケースから取りだした状態でも計測が可能である。また、照度差ステレオ法をガラスケースに入っている作品の計測に適した形状復元手法に拡張したものと位置づけられる。今後の課題として、鏡面反射パラメータの推定があげられる。提案手法は、物体表面の鏡面反射成分とガラス面での反射を区別することなく表面法線を推定することができるという利点がある。しかし、その一方で鏡面反射パラメータを推定するためには、物体表面の鏡面反射とガラス面の反射を区別する必要があり、その判定が今後の課題である。
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Research Products
(6 results)