2007 Fiscal Year Annual Research Report
透過物体画像からの映り込み/背景成分分離と映り込み物体の光学特性モデル化
Project/Area Number |
17500113
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
原 健二 Kyushu University, 大学院・芸術工学研究院, 准教授 (50380712)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
浦濱 喜一 九州大学, 大学院・芸術工学研究院, 助教 (10150492)
井上 光平 九州大学, 大学院・芸術工学研究院, 助教 (70325570)
池内 克史 東京大学, 大学院・情報学環, 教授 (30282601)
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Keywords | 混合画像分離 / ブラインド信号源分離 / 巡回置換 / 重相関解析 |
Research Abstract |
本年度は、重一般化正規化相関と巡回置換を用いて混合係数が未知の多数の画像の線形混合の集合から元の画像の集合を復元する手法を新たに開発した。この混合画像分離の問題では、独立成分分析(Independent Component Analysis:ICA)を利用することが多いが、視覚的に良好な分離結果がなかなか得られなかった。また、独立成分分析を陽に用いることなく種々のアプローチを用いて良好な画像分離結果が得られているものの、これらはいずれも二枚の画像からなる混合の分離に制限されているという問題があった。そこで、本研究では、Sarel-Iraniの最近の研究に着目し、彼らの混合画像間の情報交換を用いて二枚からなる画像の混合を分離する手法を任意枚数からなる画像の混合の分離に拡張することを試みた。本手法は、まず、Sarel-Iraniによって導入された二枚の画像間の相関を一枚の画像と複数枚の画像との間の重相関に拡張する。次に、この重相関に基づき、各混合画像を更新するための連立一次方程式を導く。そして、この方程式を解く操作と混合画像の循環的な置換からなる反復計算によって、元の画像を復元するというものである。本年度は、画像分離アルゴリズムを導出するとともに、実画像からなる混合画像を用いた実験をおこない、本手法が任意枚数の画像の混合を良好に分離できることを確認した。また、本手法は、今回の混合画像分離のみならず、画像復元、文書画像解析、反射成分分離や画像暗号化・復号などにも応用することが期待できる。
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Research Products
(4 results)