2006 Fiscal Year Annual Research Report
ファジィモデリングによるナレッジモデル構築法に関する研究
Project/Area Number |
17500135
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
領家 美奈 筑波大学, 大学院ビジネス科学研究科, 助教授 (10303348)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中森 義輝 北陸先端科学技術大学院大学, 知識科学研究科, 教授 (30148598)
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Keywords | ナレッジモデル / ファジィモデル / 惣菜部門 |
Research Abstract |
本研究の目的は、評価における曖昧性に注目する「アンサンブル・モデル」と文脈の複雑性に注目する「コンテクスト・モデル」を統合し、複雑性を同時に考慮した、評価・予測のための「ナレッジ・モデル」の提案を行なうことである。本モデルがより効果的に利用されるような、複雑かつ動的に変化するコンテクストをもつケースとして、バックヤードに調理場を持つスーパーマーケットにおける惣菜部門のマネージメントを対象としている。小売店のPOSデータはレジで記録されているが、バックヤードにキッチンを持っている場合顧客の様子や要望に柔軟に応じるがために問題が生じPOSデータの解析からだけではナレッジモデルは構築するのが困難であることがわかった。お惣菜売り場のマネージャーに焦点をしぼり、数店舗を持つ中小の小売店にインタビュー調査を行った。またインタビューだけではなく、できるだけ答えやすいように、定量アンケートも行った。インタビューデータ(テキストデータ)の解析をおこなうため、共に発せられている言葉のリンクを生成するグラフ生成法を用いて、パラメータ調整を行いながら、可視化グラフを作成した。また作成したグラフから、マネージャーが共通して気をつけていることをシナリオとして抽出し、再び、アンケート調査に協力してくれたお惣菜売り場のマネージャーに、そのシナリオを評価してもらうため調査をおこなった。それにより、妥当だという評価をいただき、マネージャーの知識モデルの評価としている。例えば、地域のイベントによりお惣菜の製造量や種類を変えたり、季節のイベントで特色あるお惣菜の存在を顧客にアピールし、その当日の売り上げをより伸ばすために、売れないことを予測しながらも前から店頭に出し続けるなどなどが得られ、かなり地域性や店舗周辺事情に密着した、柔軟なマネージメントが取られていることがわかった。
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Research Products
(2 results)