2006 Fiscal Year Annual Research Report
脳型アーキテクチャによる自然言語処理システムに関する研究
Project/Area Number |
17500149
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
萩原 将文 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (80198655)
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Keywords | ニューラルネットワーク / 言語処理 / コネクショニストモデル / 推論 / 電子辞書 / EDR |
Research Abstract |
本研究では、EDR電子辞書を用いることによって階層構造を作る新しいニューラルネットワークを提案した。これにより、学習によって知識を得ながら、帰納的な推論と演繹的な推論を行うことが可能となった。具体的には提案ネットワークでは、概念辞書から語同土の関係を調べ、体系的に知識を結合し、体系的な推論を行う。このように従来のネットワークとは異なり、膨大な電子辞書(EDR概念辞書)を知識ベースとして用いることができる点が大きな特長となっている。したがって、入力文章のみならず、背景となる単語知識を参照した上での推論が可能となった。提奏法は大きく分けて二つの過程からなる。ひとつは学習文書からニューラルネットワークを構築するネットワーク構築過程である。もうひとつは、ネットワーク構築過程で生成されたニューラルネットワークを用いて推論を行い、自然言語の質問文に回答をする推論過程である。提案法ではまず、入力文書は日本語係り受け解析器によって解析され、主語と主語以外の語に分けられる。主語と主語以外の語は、二層で構成されたニューラルネットワークに入力される。主語はEDR概念辞書にアクセスされ、その下位概念に共通する知識が検索される。このようにして帰納的に知識を得ることが可能となっている。計算機実験を行い、入力文章中に解が含まれていないような未学習の問題に対して、帰納的、あるいは演鐸的な推論が可能であることが確認された。
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Research Products
(1 results)