2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17500162
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
吉開 範章 日本大学, 大学院総合科学研究科, 教授 (30398846)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山岸 俊男 北海道大学, 大学院文学研究科, 教授 (80158089)
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Keywords | trust / ソーシャルキャピタル / グループ活動 / 情報ネットワーク / 評判値 |
Research Abstract |
インターネット上のネット・コミュニティを対象にした情報化社会において、人々がネットワークから得られる実際の価値の定量評価のためには、社会的ネットワークと情報ネットワークを連携させた統合ネットワークモデルを明らかにすることが不可欠となる。そのシステム化のために、「信頼」の基礎となる「互酬性」と「利他行動」の相互関係、及びネット・コミュニティのシステム構築への反映について考察した。 まず統合ネットワーク設計のためのアルゴリズムについて特許を1件出願した。さらに、そのシステム化に関する検討をシミュレーションを元に実施し、次に大学内の電子メール情報を対象にした社会的ネットワーク分析と、それに基づく情報ネットワーク設計への適用例を検討した。それらの結果に関しては、国際会議1件、国内学会4件で発表した。 ここで提案した設計法の特徴は、以下のとおりである。従来、情報ネットの設計は、トラヒックデータを基にリソース使用効率と性能を最適になるようにルーティングや制御を行ってきた。その場合、流されるデータの重要性やノードの優先度は、ユーザー側の申告により決定され、ネットワーク運用側は、その指示に従い網設計・制御をすることが一般的である。しかしながら、ユーザー側に優先度付けを任せることは問題を含んでいる。ここでの研究では、E-mailやブログ等の組織内の活動状況を示すユーザ情報を使い、ユーザーも意識していない組織構成を社会的ネットワーク分析結果を元に具体的に明らかにし、その結果を情報ネット設計に結合させて、サービスレベルから見た高信頼・高効率なQOSを確保することが可能となる。 また、信頼性評価実験については、実験プラットフォームを、ほぼ完成させ、本期間は、被験者の表情をチェックするモニター機能を設置することまで、実施した。
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Research Products
(6 results)