2006 Fiscal Year Annual Research Report
高次元モデル・セミパラメトリックモデルの情報幾何学とベイズ推測に関する研究
Project/Area Number |
17500178
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
駒木 文保 東京大学, 大学院情報理工学系研究科, 助教授 (70242039)
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Keywords | ベイズ理論 / 予測 / 情報幾何 |
Research Abstract |
階層ベイズモデル,ウェーブレットを利用したモデル,ネイマン・スコット型のモデルなど多くのパラメータ含む高次元モデルは応用上非常に重要である.また有限次元のパラメータと無限次元の局外パラメータをあわせもつ統計モデルはセミパラメトリックモデルと呼ばれ広く利用されている.本研究ではこれらのモデルに対して,性能の良いベイズ予測・ベイズ推測をシステマティックに構成する手法を開発することが目的である. 観測数に比例して未知パラメータが増える典型的なモデルであるネイマン・スコットモデルを特にとりあげ,ネイマン・スコット型のモデルが情報幾何の立場から,高次元の負の定曲率空間として捉えられることを示し,またモデルに作用する自然な変換群が存在することを利用して性能のよい予測分布が構成できることを示した.変換群を考察することにより,よく知られたジェフリーズ事前分布に基づく予測よりも良い,変換群に対し不変な予測が構成できること,モデル多様体の微分幾何学的性質を調べることによりさらに良いよそくが構成できることを示した.正規分布の平均に対してコーシー分布を仮定する事前分布がある意味で自然であることを示した. ネイマン・スコットモデルは多くのパラメータをもつモデルの典型であり,この結果は他の多くの場合に見通しをあたえるものとなっている. 2007年1月にインドで開催された国際会議で関連する研究成果を発表した.
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Research Products
(2 results)