2006 Fiscal Year Annual Research Report
自己組織化マップの一般化理論とその応用:理論の確立から実用化まで
Project/Area Number |
17500193
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
古川 徹生 九州工業大学, 大学院生命体工学研究科, 教授 (50219101)
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Keywords | ニューラルネットワーク / 自己組織化マップ / モジュラーネットワーク / 適応制御 / 多様体 |
Research Abstract |
一般化自己組織化マップ(SOM)について,基礎的研究・応用的研究・発展的研究の3つの方向性で以下の研究を実施し,成果が得られた. 1.基礎的研究 基礎面では大きく2つの成果が得られた.ひとつは「SOM2」と呼ぶ高次SOMの理論的研究である.これはホモトピーやファイバー束などの数学概念を用いて理論的な枠組みを作るきっかけが得られた.これはSOMにとどまらず,新しい機械学習の理論に発展する可能性があると考えており,今後も引き続き取り組む.もうひとつは,「自然距離測度」という概念を導入することにより,従来のSOMの枠組みを超えたアルゴリズムのあり方を見出せたことである.これは与えられたデータ集合から自然な距離尺度を推定しつつ,同時に自己組織化マップを生成するというものである. 2.応用的研究 SOM2をパターン認識に応用した.文字識別や顔画像分類などに取り組んだ.特に形状の識別でその成果が得られた.またそれ以外にも,隠れ内部状態を持つ動的システム集合の分類,水中ロボットの適応的制御への応用も行った.さらに本手法をシステムに組み込むため,デバイス化にも取り組んだ.今年度は小規模な回路をFPGAに組み込み,動作検証を行った. 3.発展的研究 本手法を発展して自律エージェント向けの基盤的アルゴリズム開発に取り組んだ.マップを動的に生成するアルゴリズムや,オンライン的にデータを処理するアルゴリズムへ手を加え,ロボットが自律的に行動しつつ,同時に外界のモデルを獲得するための基盤技術開発することができた.
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Research Products
(24 results)