2005 Fiscal Year Annual Research Report
モノクローナル抗体を利用したFALS変異Cu/Zn-SODの構造変化解析
Project/Area Number |
17500242
|
Research Institution | Hyogo Medical University |
Principal Investigator |
藤原 範子 兵庫医科大学, 医学部, 講師 (10368532)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 敬一郎 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (70221322)
大河原 知水 兵庫医科大学, 医学部, 講師 (50330452)
江口 裕伸 兵庫医科大学, 医学部, 助手 (60351798)
|
Keywords | スーパーオキシドジスムターゼ / Cu / Zn-SOD / モノクローナル抗体 / 筋萎縮性側索硬化症 / ALS |
Research Abstract |
家族性筋萎縮性側索硬化症(FALS)の原因の一つである変異Cu/Zn-スーパーオキシドジスムターゼ(Cu/Zn-SOD)によるALS発症メカニズムの解明を行ってきた。 平成17年度の研究成果は以下のとおりである。 (1)ヒトCu/Zn-SODの102番目のセリンから115番目のアルギニンまでの部位、つまりloop IV(Greek key loop)を認識する抗ヒトCu/Zn-SODモノクローナル抗体を用いたウエスタンブロット解析で、FALS変異SODはほとんど検出されないことを見出した。また還元や熱などで変性させると、野生型と変異Cu/Zn-SODではモノクローナル抗体との反応性に違いが出ることを明らかにした。これは、Cu/Zn-SODの変異がエピトープ部位であるGreek key loopの構造に変化をもたらすことを示唆している。Greek key loopはCu/Zn-SODホモダイマーの安定性に大きく寄与しており、この部分が変化しやすいこととSOD全体の不安定性には深いつながりがあると考えられる。(Fujiwara, N. et al., J Biol Chem., (2005)28,5061-5070) (2)変異Cu/Zn-SODを高発現させた細胞には細胞周期(G2/M期)の遅延とF-アクチンの異常が認められた。抗Cu/Zn-SOD抗体を用いた二次元電気泳動より、変異Cu/Zn-SODとアクチンが直接結合することも示唆された。(Takamiya R., et al., Am.J.Physiol.Cell Physiol.(2005)288,C253-C259) さらに、SODの新規モノクローナル抗体の作製およびヒトCu/Zn-SODホモダイマーの安定性に関わるGreek key loop内のCys111の解析を開始した。
|
Research Products
(4 results)