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2006 Fiscal Year Annual Research Report

細胞接着分子によるシナプス形成と可塑性の制御

Research Project

Project/Area Number 17500253
Research InstitutionOsaka University

Principal Investigator

田中 秀和  大阪大学, 医学系研究科, 助手 (70273638)

Keywords神経可塑性 / シナプス / 接着分子 / 情報伝達 / 学習 / 神経回路網 / カドヘリン
Research Abstract

私達の脳は、環境に対する適応をくりかえしている。刺激や訓練による記憶・学習や、薬物による依存・耐性なども、広義の適応である。このとき、脳=神経回路網は、外界からの刺激に合わせて状態を変える「リモデリング」を起こすと考えられている。
神経回路網の要となるのは、シナプスである。軸索の終末が、樹状突起に突出したスパインに結合して、シナプスが形成される。私達は、シナプス(スパイン)の動態を捉えるために、培養神経細胞に蛍光蛋白質GFPを発現させることで、神経細胞を生きたまま観察した:【安静時】きのこ形をしたスパインが左右に活発な往復運動を繰り返す。【刺激後】スパインは刺激後30分で、30%拡大した。この結果、シナプス伝達部分の面積が拡大し、シナプス伝達効率が増強する。このような変化が繰り返されると、その神経伝達経路が強化されて行く。
シナプスでの細胞間接着を担うN-cadherinの役割を検討した:(1)スパインの拡大にはカドヘリン機能が必須である。(2)シナプス刺激は、N-cadherinの接着機能を増強させる。一方、(3)プロトカドヘリンに属すArcadlinは、N-cadherinによる接着を抑制し、スパインの数を減少させた。ArcadlinはN-cadherinと拮抗し、バランスをとるのではないかと考えられる。(4)ArcadlinによるN-cadherinへの拮抗は、N-cadherinをendocytosisによる内在化させることに起こることを見いだした。(5)ArcadlinによるArcadlin/N-cadherin内在化の細胞内情報伝達機構を解明した。
現在これらの成果を著名国際雑誌に投稿中である。

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Published: 2008-05-08   Modified: 2016-04-21  

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