2005 Fiscal Year Annual Research Report
摂食ホルモン受容体シグナリングの調節-抗肥満薬の新たな標的を探る
Project/Area Number |
17500259
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Research Institution | Saitama Medical University |
Principal Investigator |
斎藤 祐見子 埼玉医科大学, 医学部, 講師 (00215568)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
丸山 敬 埼玉医科大学, 医学部, 教授 (30211577)
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Keywords | 肥満 / 受容体 / 細胞内情報伝達 / 分子モデル / うつ |
Research Abstract |
メラニン凝集ホルモンメラニン凝集ホルモン(melanin-concentrating hormone : MCH)は摂食調節機構の下流に位置する特に重要な"食欲誘起ホルモン"である。その受容体はオーファンGタンパク質結合型受容体MCH1R(SLC-1)及びMCH2Rであることが同定された(Saito et al,1999)。MCH1Rの研究はノックアウトマウス及び特異的アンタゴニスト作成により急速な展開を見せ、摂食・エネルギー代謝、そして最近ではうつや不安にも非常に重要な機能を持つことが次々と明らかになってきた。 私達はMCH1R構造活性相関の情報が創薬および受容体活性化機構の理解に役立つと考え、これまで細胞外N末端・C末端における様々な変異体を作成すると同時に、様々なアッセイ系を確立して詳細な構造活性の解析を行ってきた。今年度は細胞内第2ループに存在するアルギニン残基(R155)が情報伝達に欠かせない重要なアミノ酸であることを初めて見出し、他のGタンパク質結合型受容体においてもR155の相同部位が受容体機能にとって重要であることも明らかにした。また、コンピュータ上で3次元分子モデル作成を行い、R155の位置的重要性を分析・推察した。更に実験を進め、MCH1Rの細胞内第2ループに結合する脳由来細胞内因子をマススペクトロメトリーにより2分子同定した。それぞれの分子がどのような受容体機能を修飾するか現在詳細に検討中である。 以上の結果の一部はEndocrinologyに発表した。そのほかMCH1Rに関する邦文総説を2報、英文の総説を3報発表した。
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Research Products
(6 results)