2005 Fiscal Year Annual Research Report
エネルギー代謝低下による神経細胞終末分化促進機構の解明
Project/Area Number |
17500263
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
大澤 郁朗 日本医科大学, 老人病研究所, 講師 (30343586)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上村 尚美 日本医科大学, 老人病研究所, 助手 (60283800)
太田 成男 日本医科大学, 大学院医学研究科, 教授 (00125832)
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Keywords | 神経科学 / 発生・分化 / ミトコンドリア / 脳・神経 / シグナル伝達 |
Research Abstract |
神経幹細胞におけるエネルギー代謝の一時的抑制が神経細胞への終末分化に必須であることを検証することが本研究の目的である。今までに複数のヒト神経芽細胞でTCAサイクルの主要酵素であるジヒドロリポアミド・サクシニル転移酵素(DLST)に変異があり、エネルギー代謝が低下し、その低下が神経芽細胞の分化に必須であることを突き止めてきた。今年度は、さらに神経芽細胞SH-SY5Yについて、個々の細胞をミトコンドリア膜電位依存的に蛍光強度が増加するTMRMで染色し経時的に観察した。SH-SY5Yは、培養過程で神経細胞へと分化可能な細胞とグリア様の形態をとる細胞が混在してくることが知られている。神経細胞へと分化可能な細胞はTMRMによる染色性が弱く、細胞分裂後もその性質を受け継いでいた。一方、グリア様の形態をとる細胞は、TMRMの染色性が高いまま分裂を繰り返した。現在、レチノイン酸による神経分化誘導過程での変化を解析中である。また、胎生15日のラット脳スライスを染色操作で固定可能なミトコンドリア膜電位依存的蛍光色素MitoTracker Redで染色し、TUJ1やnestin等の神経分化マーカーで免疫染色した。その結果、増殖中の神経幹細胞から神経分化に移行する過程でミトコンドリア膜電位差の一過的な低下が認められ、エネルギー代謝の低下が神経分化過程での普遍的な減少である可能性が示唆された。現在、細胞内カルシウムに特異的な色素とTMRMを併用して、脳スライス培養における神経分化過程での変化を解析中である。
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Research Products
(8 results)