2005 Fiscal Year Annual Research Report
mRNA不安定化因子を利用したhypomorph型モデルマウスの作出
Project/Area Number |
17500286
|
Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
森 政之 信州大学, 医学研究科, 助教授 (60273190)
|
Keywords | 遺伝子 / ゲノム / 動物 |
Research Abstract |
遺伝性白内障のモデルであるShumiya Gataract Rat(SCR系ラット)における白内障遺伝子の同定を試み、白内障遺伝子はラノステロール合成酵素遺伝子(Lss遺伝子)の自然突然変異であることを突き止めた(研究成果欄参照)。SCR系ラットはLss^sとLss^1の2つの異なる突然変異対立遺伝子をヘテロでもっていた。Lss^1は4個のアミノ酸を欠失するノックアウト型対立遺伝子であり、これがホモになると胎生致死となる。Lss^sは活性低下型対立遺伝子であるが、.これがホモであっても見かけ上は正常となる。これら対立遺伝子をヘテロで持ち、LSS活性が充分に低下し、その結果としてレンズ水晶体におけるコレステロール合成量がある閾値以下に低下することがSCR系ラットにおける白内障発症の必須条件であった。Lss^s対立遺伝子のmRNA発現量は正常型対立遺伝子の約40%に低下していた。Lss^s対立遺伝子をさらに詳細に解析した結果、SCR系ラットのLss遺伝子には第4エクソンの3'端から17番目の塩基にG→A置換変異が見付かった。この変異によりmRNAの不安定化が生じ、そのためにmRNA発現量が低下して見えることが明らかとなった。 SCR系ラットのLss遺伝子の第4エクソンをルシフェラーゼ遺伝子に連結して培養細胞中で強制発現させると、ルシフェラーゼ活性が低下した。この結果より、Lss遺伝子の第4エクソン内のmRNA不安定化因子は、その位置する遺伝子に関わり無く機能することが明らかとなった。
|
Research Products
(4 results)
-
-
[Journal Article] Lanosterol synthase mutations cause cholesterol deficiency-associated cataracts in the Shumiya cataract rat2006
Author(s)
Mori M., Li G., Abe I., Nakayama J., Guo Z., Sawashita J., Ugawa T., Nishizono S., Serikawa T., Higuchi K., Shumiya S.
-
Journal Title
The Journal of Clinical Investigation 116(2)
Pages: 395-404
-
-