2007 Fiscal Year Annual Research Report
甲状腺機能低下症ラットrdwの特性解析と治療法開発
Project/Area Number |
17500289
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
古舘 専一 Kitasato University, 医学部, 准教授 (80095512)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
酒井 康弘 北里大学, 医学部, 准教授 (00050625)
東 貞宏 北里大学, 医学部, 助教 (80348507)
鈴木 信之 北里大学, 医療衛生学部, 准教授 (10050650)
大石 正道 北里大学, 理学部, 講師 (40233027)
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Keywords | NMDA recptor / NR1 / NR2 / リン酸化 / 脳 / クレチン症 / モデル動物 / 小脳 |
Research Abstract |
rdWでは、甲状腺ホルモン欠乏により種々の機能的阻害がみられる。本年度はrdWの発達初期の甲状腺ホルモン乏が脳の神経活動に重要が役割を果たしているグルタミン酸受容体サプタイプのひとつであるNMDA(N-メチル-D-アスパラギン酸)reeceptorを解析した。NMDA reeceptorはDR1とNR2のサブユニットから形成され、NR1のser896がリ酸化(P-NR1)することにより、機能化すると考えられている。 妊娠9日目から生後5週目までマチマゾール投与(MMI郡)を投与して、甲状腺機能低下症モデルラットを作成して、生後発達段階に甲状腺ほホルモンの欠乏が脳各部位(大脳皮質、海馬、小脳、脳幹)のNMDA reeceptorにどのような影響を及ぼすかを調ベた。NMDA reeceptorの解析はWestern blotにより解析した。 生後発達段階での甲状腺機能低下症では、海馬、大脳皮質におけるNR1、P-NR1の発現量に有意差は認められなかった。しかし、小脳においてNR1の有意な増加がみられたが、P-NR1には有意差がみられなかった。 以上の結果から、MMI群に置いては、小脳においてNR1の発現量が増加しているにも関わらず、P-NR1が変わらないという報告はこれまでなく、新知見である。本結果でみられた現象はP-NR1の発現量を増加させるために、NR1自体の発現量が増加しているものと推察された。本実験から、人のクレチン症でみられる運動発達機能の遅れは、NMDA receptサブユニットNR1との関連性が示唆された。 なお、動物の繁殖が効率が悪く、F2動物の作成、ヘテロ体の解析が予定通りには遂行できなかった。
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Research Products
(4 results)