2005 Fiscal Year Annual Research Report
新培養システムによるマウス未成長卵母細胞および胎子生殖細胞からの産子生産
Project/Area Number |
17500294
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Research Institution | College of Tokyo University of Agriculture |
Principal Investigator |
加田 日出美 東京農業大学短期大学部, 生物生産技術学科, 講師 (40214340)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 嘉兵 日本大学, 生物資源科学部, 教授 (20059778)
和久井 健司 東京農業大学短期大学部, 生物生産技術学科, 講師 (40331433)
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Keywords | 卵母細胞 / 生殖細胞 / 体外培養 / マウス |
Research Abstract |
マウスをはじめとする哺乳類の卵巣内には多数の原始卵胞や発育途上卵胞が含まれているが,生涯のうちに排卵まで至る卵母細胞の総数はその一部に過ぎず,大半は利用されずに終わる.しかしながら,効率的な卵母細胞体外成長培養システムが確立されれば,目的とする個体を一度に大量に生産することが可能となり,実験動物の生産や系統保存の生殖技術として有効な手段となることが期待されている. 本研究では,効果的なマウス未成長卵母細胞の体外培養法の確立を目的として,我々が考案したインスリンを利用しない新培養システムについて以下の検討を行った. B6CBF1 12日齢雌マウスから卵巣を採取し,コラゲナーゼおよびDNase Iにより分離した卵母細胞-顆粒膜細胞複合体(OGCs)を,5%MS,100mIU/ml FSH,10mIU/ml LH,50ng/ml SCF添加αMEM中のコラーゲンインサートメンブレン上で,37℃,5%O_2,5%CO_2,90%N_2の条件下で10日間培養することにより,卵母細胞を体外成長させた.また,一部の実験において振盪培養を行って両者の発生能を比較検討した.卵母細胞の成熟は,培養10日目に1.5IU/ml hCG+5ng/ml EGFを添加することにより誘起した.振盪培養の導入により,非振盪の場合に比べ顆粒膜細胞の増殖促進が認められ,成熟誘起開始17時間後における成熟能が向上した.生存率,成熟能ともに従来法と比較しても遜色ない結果が得られたことから,マウス未成長卵母細胞の体外成長-体外培養における本培養システムの有効性が示唆された.
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Research Products
(1 results)