2006 Fiscal Year Annual Research Report
3次元空間制御細胞スキャホールドと骨刺激因子放出制御による骨細胞活性誘導
Project/Area Number |
17500322
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Research Institution | Musashino University |
Principal Investigator |
大塚 誠 武蔵野大学, 薬学研究所, 教授 (90160548)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大串 始 産業技術総合研究所, セルエンジニアリング研究部門, グループ長 (80213669)
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Keywords | バイオマテリアル / 薬物送達システム / 人工骨 / 骨粗しょう症 / 薬物放出制御 / リン酸カルシウム / ナノ粒子 / 骨再生医療 |
Research Abstract |
近年、幹細胞から臓器を再生させる再生医療が注目されているが,特に,細胞の足場となるセルスキャホールドとしてのバイオマテリアルは,骨の再生に重要である.生分解性及び吸収性に優れている自然骨に類似した結晶性を有するハイドロキシアパタイト(HAP)へ転移して自己硬化する機能を有するアパタイトセメントを用いて人工骨を調製した.20mol%の亜鉛を含有するβ3リン酸カルシウム(ZnTCP)を調製した.アパタイトセメントとコラーゲンとの生分解性高分子を混合粉砕によりメカノケミカル作用によりナノ粒子に転換した準安定型リン酸カルシウムを調製する.この複合化骨セメントにビタミンK2,混合した後,リン酸溶液と錬合するし,ペーストとした.これを400ミクロンの細孔を20本から80本もつ金型に流し込み硬化させた.また,βZnTCPとαZnTCPか調製したセメントの硬化反応,硬化後セメントの機械的強度の相違を検討した.また,βZnTCPとαZnTCPか調製したセメントの薬物放出機構を解明するために分子量の異なるタンパク質性医薬品のうち異なる分子量の医薬品を選び,分子量による薬物放出速度の影響を検討した.また,このときにアパタイト・コラーゲン複合化粒子表面への薬物の吸着量を測定し,セメント単体と薬物の相互作用を定量的に検討した.βZnTCPから調製したアパタイトコラーゲン複合化セメントから調製した完全連通孔を持つセメントの多孔性硬化体をラット大腿骨から採取した骨階細胞を播種し,セメント上での細胞を培養する.培養細胞は,多孔性硬化体の生体活性に依存して分化誘導した.ここで,βZnTCPから調製したセメントあるいは,コントロールとして用いられるアパタイト硬化体の細胞の活性を証明することにより,本多孔性硬化体の生体親和性を示すとともに細胞製剤への展望を証明した.完全連通孔により,骨細胞は,孔のなかで十分な細胞分裂により細胞数を増加させた.
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Research Products
(4 results)