2006 Fiscal Year Annual Research Report
距離形状情報および周囲状況を実時間伝達する視覚機能代行触覚ディスプレイ
Project/Area Number |
17500346
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
住谷 秀保 茨城大学, 工学部, 助手 (30206594)
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Keywords | 視覚機能代行 / 歩行補助 / 触覚ディスプレイ |
Research Abstract |
距離形状情報および周囲状況を実時間伝達する視覚機能代行触覚ディスプレイ開発研究で直接操作感を考慮した理解しやすいインターフェース開発の観点から触覚提示デバイスTDGの皮膚上配置と信号提示方法および周囲状況提示装置を開発しその優位性を確認した。これらのH17,H18年度研究成果を国際会議2回において発表し、また、Advanced Robotics Systems International(オーストリア)より著書(複)'Mobile Robots Moving Intelligence'にまとめた。H17,H18における研究成果を簡単にまとめて記述し、続いて各項目に分けて解説すると 従来困難であった周囲状況を触覚器で伝達する際の問題であった問題を解決するには3次元周囲深度マップを非常に粗い解像度しか有せずしかも幾何的感度分布が非線形である対表面に投影する方法と面情報だけでなく奥行き方向を加味して認知させる効率的な方法を見つけることが不可欠である。筆者の方法では直面している方向の震度を前腕および手の甲に取り付けた触覚デバイスで部位割り当て刺激により、従来の周波数や静圧で実現できなかった再現確度90%以上で高速(探査歩行に対応可)に改善した。また、3次元深度を体表面に次元を落としてマッピングする方法(すなわち画像の差分計算により輪郭提示を行う方法や距離を各刺激デバイスの振動数や電気刺激強度などで伝達する方法)が認識率が低く再現性も確保できないため実用できないことを確認し、新たに周囲状況から人物、危険障害物、段差などの特徴を抽出し皮膚上に割り当てた部位を刺激することで伝達するユーザにとって必要な危険度重視型の周囲状況伝達を行うシステムを開発した。このシステムは学習が容易でユーザビリティにすぐれ周囲の状況の中から歩行に必要な情報のうち重要なものを示し高速化を図る利点を有している。閉眼周囲探査歩行を20名以上で行い本開発デバイスの評価を行った。障害物回避行動は全員がクリアした。周囲の物体の配置すなわち周囲状況の相対的配置情報の認識確度は70%程度で、従来より2倍以上向上したがより向上させるには自分が動いて情報を得る知覚行動の知識獲得行動における自分の絶対位置および方向の提示が必要かつ有意義になる次の研究課題の指針を得た。 1.直接操作感を考慮した触覚刺激デバイスTDGの開発 2.空間認知のためのステレオカメラおよび画像キャプチャ装置の高速化アルゴリズム開発 3.空間認識用シートの導入とデバイス使用による認識した空間情報の評価(脳内での周囲マップの可視化) 4.2次元マップ型触覚デバイスに対するTDGの高速優位性と動環境の認識率優位性の立証 5.改良Hebb学習方式を提案し、周囲状況の特徴抽出精度を向上 6.国際会議2回および著書出版による研究成果公開
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Research Products
(3 results)