2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17500352
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Research Institution | Nagoya university |
Principal Investigator |
河上 敬介 名古屋大学, 医学部, 助教授 (60195047)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮津 真寿美 名古屋大学, 医学部, 助手 (50335056)
田中 英一 名古屋大学, 工学研究科, 教授 (00111831)
山本 創太 名古屋大学, 工学研究科, 助手 (80293653)
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Keywords | 筋 / 伸張 / 萎縮抑制 / 張力 / ラット / ヒラメ筋 |
Research Abstract |
坐骨神経を除神経したラットヒラメ筋に対して、徒手での足関節背屈運動による繰り返し伸長刺激を行うと、筋萎縮が抑制される。しかし、徒手による足関節背屈運動でどのくらいの張力がヒラメ筋に加わった時に、萎縮抑制やその細胞内シグナリングが活性化するかを定量的に調べた報告はない。昨年度、バックル式トランスデューサによる足関節背屈角度とヒラメ筋に加わる張力との関係を測定することが可能となった。そこで本年度は、筋に張力が加わっているときに、ラットの足底には徒手によりどのくらいの力が加えられているのか、その力により足関節はどの程度のトルクが発生しているのかを明らかにするためのシステムを作製した。また、伸張刺激による萎縮抑制に関わる、Aktなどのシグナリング分子の活性の関与を確認した。その結果、以下に述べる(1)〜(5)の関連を同時に測定することにできるシステムが完成した。(1)徒手により足関節を背屈させたときに足底部に加わる押し付け力、(2)そのときの足関節に加わるトルク値、(3)そのときにヒラメ筋に加わる張力、(4)そのときの萎縮抑制に関わるシグナル分子の活性、(5)そのときの萎縮抑制効果。このシステム開発による成果として、除神経したラット足関節を麻酔下で徒手により他動的に背屈させる運動を行うとき、足関節には約0.008N・mのトルクが加わること、刺激直後からAkt/mTOR経路の活性化がおこる。このようなシグナル分子の活性化を起こす刺激を1日15〜30分間与えることが最も効果的・効率的な萎縮抑制効果をもたらすということが判明した。
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Research Products
(3 results)