2005 Fiscal Year Annual Research Report
末梢神経障害に対する温熱療法の影響:神経伝導性の変化
Project/Area Number |
17500371
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Kyorin University |
Principal Investigator |
岡島 康友 杏林大学, 医学部, 教授 (50160669)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
原田 貴子 杏林大学, 医学部, 助手 (80338269)
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Keywords | 末梢神経伝導検査 / 伝導速度分布 / 伝導ブロック / 複合神経活動電位 / 温熱療法 |
Research Abstract |
1.研究目的 リハビリテーション科では末梢神経障害にともなうシビレ・痛みにしばしば温熱療法を適用するが、その効果発現の機序は不明である。本研究は治療効果が神経伝導ブロックの変化に由来すると考え、それを検証するアルゴリズムを考案するとともに、実証実験を行う。3年間の研究の初年度として、本年度は以下の2つを行った。 2.伝導ブロック率の推定プログラム作成とシミュレーションによる検証 同一神経の2点で刺激して得られ神経活動電位(SNAP)2波形から最小二乗法を用いて、感覚神経伝導速度分布(DCV)と単一神経活動電位波形(SFAP)を求める既存アルゴリズムを応用した。本アルゴリズムに2点間で一定割合の伝導ブロックが起こると仮定した場合に、そのブロック率をSNAP 2波形からFibonacci探索する方法を提案し、これをMatlab言語でプログラム化し、その精度を測定距離の誤差やアンプノイズ付加シミュレーションでチェックした。また、一様でない伝導ブロックが起こった場合に、推定されたブロック率にどの程度の誤差が生じるかもシミュレーションで検証した。 3.推定結果の再現性・妥当性の検証 健常者の正中神経を対象に、示指と中指からSNAPを記録した。日を変えて記録したSNAPによる結果、両指のSNAPによる結果、すなわちDCV、SFAPおよびブロック率の一致性・非一致性を検討し、問題点を改良した。なお刺激・記録は日本光電社MEB-9102を用い、手袋接地電極、上肢固定器具によって動きによるノイズ、電気刺激による荷電ノイズを極力、抑える工夫をした。
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