2007 Fiscal Year Annual Research Report
末梢神経障害に対する温熱療法の影響:神経伝導性の変化
Project/Area Number |
17500371
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Research Institution | Kyorin University |
Principal Investigator |
岡島 康友 Kyorin University, 医学部, 教授 (50160669)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 深 杏林大学, 医学部, 助教 (10317258)
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Keywords | 神経科学 / 計測工学 / 神経伝導検査 / 複合神経活動電位 / 神経伝導速度 |
Research Abstract |
1.研究目的 末梢神経障害による運動障害はリハビリテーションの対象であるが、不快な感覚を伴う場合には、リハビリテーションの一環として感覚障害に対しても温熱療法などを用いた介入をしている。温熱は脱髄性神経炎の症状緩和に有効とされる一方、神経伝導ブロックを惹起するとも言われているが、それを確かめる客観的な方法はなかった。本研究では従来の神経伝導検査法の記録法を改良するとともに数理的解析を行って感覚神経伝導異常とその程度を定量的に調べるものである。平成19年度は研究最終年度であるが、記録法の改良として、手袋型接地電極での記録と通常の記録で複合神経活動電位に変化があるのか否か、そしてそれが解析結果の影響を及ぼすかについて、最終検証を行った。 2.方法 昨年度、刺激による荷電アーティファクト除去法として伝導性の生地を用いた手袋式の接地電極を作成し、その効果を例示したが、本年度はこれが複合神経活動電位波形自体に影響を及ぼすか、そしてその機序は何か、また伝導速度分布などの解析結果にも影響を及ぼすか否かについて健常成人10名を対象に検証した。 3.結果と意義 手袋式接地電極は複合神経活動電位振幅を低下させること示され、それは刺激電極近傍の接地効果によることが検証された。しかし伝導速度分布の解析には2ケ所の刺激による複合神経活動電位を用いるため、振幅低下の影響は相殺され、結果には顕著な影響を及ぼさないことが示された。本結果は提案する複合神経活動電位記録法および解析法の有用性を支持するものである。
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Research Products
(2 results)