2007 Fiscal Year Annual Research Report
摂食・嚥下障害者が咀嚼をした時の嚥下動態の解析と臨床評価に関する研究
Project/Area Number |
17500380
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Research Institution | Fujita Health University |
Principal Investigator |
馬場 尊 Fujita Health University, 衛生学部, 教授 (40298542)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡田 澄子 藤田保健衛生大学, 衛生学部, 准教授 (10387673)
才藤 栄一 藤田保健衛生大学, 医学部, 教授 (50162186)
横山 通夫 藤田保健衛生大学, 医学部, 助教 (30460554)
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Keywords | 咀嚼嚥下 / consecutive pharyngeal swallow / isolated pharyngeal swallow / 二次元動作解析 / 混合物嚥下 |
Research Abstract |
咀嚼嚥下における咽頭期嚥下運動を口腔との関連で観察すると,系列的な舌の食塊移送運動を伴った咽頭期嚥下運動(consecutive pharyngeal swallow: CPS)と移送を伴わない孤発的な咽頭期嚥下運動(isolated pharyngeal swallow: IPS)に分類できた。後者の発生率は健常者で約10%,脳卒中で約15%であることを昨年の研究で明らかにした.今回は健常例のCPSとIPSとを対象に二次元動作解析を行い,嚥下反射時における舌骨運動を詳しく解析した.[対象]健常ボランティア(55名)の液体(5ml)と固形物(4g)の同時捕食による嚥下造影でIPSを認めた20名の嚥下造影を対象とした.[方法]対象の嚥下造影側面像をパーソナルコンピュータに取り込み,二次元動作解析ソフトウエアーで舌骨の動きと下顎の動きを解析した.[結果]一連の嚥下運動のなかで嚥下運動は複数回観察されたがIPSはすべて第1回目の嚥下であった.CPSは閉口時下顎停止とともに開始していたが,IPSは下顎の停止とは関連がなく,下顎が動いている最中にも起こることが多かった.舌骨の運動範囲は,垂直方向,水平方向ともに,IPSはCPSに比し小さかった.[考察]IPSは系列的な舌の食塊移送運動を伴わない嚥下と定義したが,これと矛盾しない結果であった.すなわち,咀嚼時の下顎運動とは同期しない運動であった.舌骨の運動範囲も小さかったことは,気道防御のための嚥下であると想定されたことと,咽頭に進入した食塊量が少ないことが理由として考えられた.
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Research Products
(3 results)