2006 Fiscal Year Annual Research Report
動きのコツをつかませる体育授業の開発-生徒のキネステーゼの現象学的分析から-
Project/Area Number |
17500390
|
Research Institution | Hokkaido University of Education |
Principal Investigator |
佐藤 徹 北海道教育大学, 教育学部, 教授 (80125369)
|
Keywords | 運動発生 / コツ / 運動指導 / キネステーゼ / 体育授業 |
Research Abstract |
運動実施者がコツをつかむということは、新たな動きを発生させることであることから、今年度は動きを覚えさせるために効果的な言語支持のあり方などを研究した。言語表現が動きの外形的経過を表しただけの内容ではまったく指導効果はなく、動きの本質的内容の伝達にはならないことが明らかとなった。 今年度の研究の成果は以下の学会において発表した。 9月にスイスのマクリンゲンで開催されたドイツ語圏の大学研究者による器械運動会議(dvs)において、器械運動の授業におけるコツの獲得のさせ方について研究発表(共同発表)を行った。 11月に札幌市で開催された北海道体育学会において「スポーツ指導における客観情報から動き方の指導への転換」というテーマで研究発表を行った(共同発表)。また、この研究を発展させて、「『動き』の修正に関する事例的研究-ハードル指導におけるキネステーゼ・アナロゴンの利用-」という論文にまとめて北海道教育大学紀要に投稿した。 11月下旬、びわこ成蹊スポーツ大学において開催された日本スポーツ教育学会で、「動きの感覚を伝える指導」というテーマのもとに、運動指導の際にコツの伝達をどのように行うべきかについて研究発表を行った。 今年度の研究において、動きのコツを伝えるためには、学習者(運動実施者)がどのようなキネステーゼのもとに実施しているのかに関する洞察が欠かせないことが分かった。そこで来年度は、コツの指導とキネステーゼ、つまり実施者の運動感覚意識の関係を事例的に調査する予定である。
|
Research Products
(1 results)