2005 Fiscal Year Annual Research Report
日本と東アジアの身体技法を導入した体育と保健のクロスカリキュラムと教材の開発研究
Project/Area Number |
17500391
|
Research Institution | Miyagi University of Education |
Principal Investigator |
久保 健 宮城教育大学, 教育学部, 教授 (60125698)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
数見 隆生 宮城教育大学, 教育学部, 教授 (30006465)
原田 奈名子 佐賀大学, 文化教育学部, 教授 (70181021)
|
Keywords | 日本 / アジア / 身体技法 / 保健 / 体育 / クロスカリキュラム / 教材 |
Research Abstract |
平成17年度の本研究においては、次の三つの研究成果が得られた。 1)日本とアジアの身体技法の比較研究と教材づくりについて 日本の「内観的身体技法」から、「目隠しチャンバラ」や「身体の共感」等の教材化への素材が得られた。また、「操体法」から、一人で行う操体健康法への新たなヒントが得られた。しかし、日本・中国・台湾・韓国の民間健康法の交流と比較においては、アジア諸国では民間の健康法は学校の外で取り組まれており、現代の学校教育にそれを教材化して導入することは、現時点ではかなり困難だとの感触を得た。また、台湾でソマティクスの教材化に取り組んでいる劉美珠氏と目中(台湾)の身体技法の教材化の可能性について交流を行ったが、これについても同様の感を得た。ただしその中で、韓国の古武術「テッキョン」の取材を行い、教材化の可能性について手応えを感じた。 2)先行研究で作成した体育と保健のカリキュラム試案に基づく試行的実践について 現場教師等の協力を得て「脈と呼吸のつながり」「鼻」「骨」「からだのふれあい・ぶつかりあいを伴う運動あそび」等の授業実践に取り組み、その成果の一端を学校保健学会で発表した。また、大学生への実践や現場教師への実技提案としては、「操体法からダンスへの展開の学習」「草鞋や一本下駄などの伝統的な履き物を用いた歩行動作の学習」「動物の移動運動の進化の道筋と乳幼児の発達の過程の追体験の実技」等に取り組んだ。そのいずれにおいても、学校教育における教材化の可能性について確信が得られた。 3)「デクステリティ(ベルンシュタイン)」および「コォーディネーショントレーニング(荒木秀夫)」の学習と研修を行い、日本とアジアの身体技法を素材とした教材の、「人間の身体の技法」としての普遍性との関係について検討した。
|
Research Products
(7 results)