教員養成系大学大学院レベルの体育教師教育と教育実習に関する国際比較研究

2005 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 17500399
• Research Institution: Osaka Kyoiku University
• Principal Investigator: 入口 豊 大阪教育大学, 教育学部, 教授 (60116150)
• Keywords: 教員養成系大学 / 大学院 / 体育教師養成 / 教育実習 / 国際比較

Research Abstract

2年計画の初年度である本年度は、計画通り平成18年2月から3月にかけて、オーストラリア、アメリカ、カナダの3力国の関係大学を訪問し、大学及び大学院レベルの体育教師教育及び一般の教師教育プログラムと教育実習に関する資料収集と情報交換を行った。訪問した主な大学は、オーストラリアのクウィーンズランド大学、メルボルン大学、セントラル・クウィーンズランド大学メルボルン校、キャンベラ大学、アメリカのボストン大学、ワシントン大学、カリフォルニア大学ロサンジェルス校、カナダのブリティッシュ・コロンビア大学、サイモン・フレーザー大学である。これらの資料は次年度にかけて整理分析中であるが、大学院レベルの実践的教師教育プログラムを積極的に推進しているのはアメリカであるが、体育教師教育を含めた教師教育の実践的取り組みにおいて州単位、大学間にかなりの格差がみられた。カナダの大学においては、スポーツマネージメント、コーチ養成を含む広範なスポーツ科学プログラムの一分野として体育教員養成コースが組み込まれている実態が明らかとなった。近年、積極的に教育改革を進めるオーストラリアでは、教員養成に関しては学部教育に重点がおかれ、大学院レベルでは実習を含め実践的なプログラムは取り入れられていないが、学部においては、長期の教育実習を実施し、特にクウィーンズランド大学では、大学・学校・教育委員会の連携をとりながら熱心な実習指導が行われている実態が明らかになった。今後、これらの調査結果の詳細は、次年度計画の残り2カ国の資料と我が国の実態を加えて比較分析していく予定である。