2006 Fiscal Year Annual Research Report
教員養成系大学大学院レベルの体育教師教育と教育実習に関する国際比較研究
Project/Area Number |
17500399
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Research Institution | Osaka Kyoiku University |
Principal Investigator |
入口 豊 大阪教育大学, 教育学部, 教授 (60116150)
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Keywords | 教員養成系大学 / 大学院 / 体育教師養成 / 教育実習 / 国際比較 |
Research Abstract |
2年計画の最終年度である本年度は、平成19年2月から3月にかけて、当初の計画通りのイギリスとニュージーランドの数大学と、イギリス訪問に先駆けて学力世界一の国として近年注目されているフィンランドを訪問し、同国国家教育委員会主催の日本人教育者のためのシンポジウムにも出席し、教育資料収集と情報交換を行った。 訪問した主な大学は、イギリスのラフバラ大学、ニュージーランドのカンタベリー大学教育学部(旧クライストチャーチ教育大学)、オタゴ大学、マセイ大学である。これらの大学は、いずれも大学院教育での実践的授業というよりは、教師教育は、3年制の学部教育とその後1年間のディプロマ・プログラム(日本の1年制教育専攻科に相当)に重点を置いたプログラムが展開されていた。特にニュージーランドでは、3年間ないし4年間で20週間以上の教育実習が義務付けられ、大学と学校と地域が密接な連携を図って緻密な実習活動と指導がなされている実態が明らかになった。また、学力世界一の国として近年注目されているフィンランドでは、国の教育の全ての計画を司る国家教育委員会の存在、教員の基礎資格として修士毎の取得の義務付け、教員の資質向上と社会的地位維持、義務教育に対する国家予算の投資等、国をあげての教育に対する並々ならぬ姿勢が注目された。 今後、これら今年度の調査結果の詳細は、前年度訪問した3カ国の資料と我が国の実態を加えて比較分析し、国内の学会及び国際学会等で順次発表していく予定である。
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