2005 Fiscal Year Annual Research Report
聴覚障害児及び視覚障害児のダンス表現に現れる運動のダイナミクス
Project/Area Number |
17500401
|
Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
佐分利 育代 鳥取大学, 地域学部, 教授 (60093598)
|
Keywords | 聴覚障害児 / 視覚障害児 / ダンス表現 / 運動のダイナミクス |
Research Abstract |
聴覚障害児と視覚障害児のダンス表現における運動のダイナミクスに共通点があるとすれば、それは表現の対象に内在するダイナミクスの特性といえる。それが、誰とでも共有できる表現としてのダンスの特性として、インクルーシブな活動への手がかりになると考える。 このことを明らかにするために今年度は以下のような研究活動を行った。 1.即興表現『花火』の分析と考察 原体験としての「花火大会」の共有した、鳥取聾学校中高等部生16人と、鳥取盲学校中高等部生2人のダンス即興表現「花火」を、ラバンの運動解析の観点から分析した。対象の中から、ダンス学習経験の似通った同学年(中学部3年)の2人の表現をとりあげ、比較した。 結果を12月17日日本教育大学協会全国保健体育・保健部門全国創作舞踊研究発表会で報告した。 18年1月にはラバンセンター・ロンドンの2教官による比較、評定を得た。対象に内在するダイナミクスに関してもディスカッションできた。 2.合同ダンス作品『砂の世界』 共通の原体験として「砂丘」へ出かけ、聾学校中高等部生、盲学校中学部生、鳥取大学生の合同でのダンス作品創作を指導した。共通の体験によって、運動のダイナミクスが共有された作品ができた。 作品は、11月23日鳥取市内で開催したダンス発表会「こころとからだのharmonyみんなのダンス発表会」で発表した。 1月、ラバンセンターの教官にDVDに納めたものを検証して頂いた。「障害にかかわらず表現を共有できている」と、創作指導の方向性について評価を得た。
|