2005 Fiscal Year Annual Research Report
連動性を伴う質の高い舞踊の動きに関する研究 -心理変数の変容過程に着目して-
Project/Area Number |
17500403
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Fukuoka University of Education |
Principal Investigator |
清水 知恵 福岡教育大学, 教育学部, 助教授 (80243848)
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Keywords | Sequences of Movements / Quality of Movement / Dance / Body Image / Self-efficacy for Dance |
Research Abstract |
本研究(平成17年度)では、質の高い動きである連動性を伴う動きの体験が、学習者における動きの質と舞踊セルフ・エフィカシーにおいて、どのような影響をもたらすかについて検証することを目的とした。そのために、ラバン理論を背景とした動きの質的変化に着目し、動きの質をコントロールした良質な動きの構成による数フレーズの動きを作成した。そして、ボディ・イメージの変化について検討した研究結果〔清水,2004(健康心理学研究 17(2):22-31)〕、および舞踊セルフ・エフィカシーの変化について検討した研究結果〔清水,2005(教育実践研究 13:55-61)〕を踏まえ、これらと同様の研究手順を踏み、新たな介入研究を行った。本介入とこれまでの介入研究との相違点は、介入の期間を延長した点、および学習用ムーブメントの動きの難易度を高めた点である。 介入の結果、学習用舞踊ムーブメントによる動きの質的向上の体験は、学習者の舞踊セルフ・エフィカシーおよびボディ・イメージに肯定的に影響することが示唆された〔清水,2005(健康心理学会ヘルスサイコロジスト38:3);清水,2006(日本体育学会第56回大会予稿集p.193)〕。この研究結果は、動きがセルフ・エフィカシーに影響を及ぼし、セルフ・エフィカシーはボディ・イメージや他の心理変数へ作用する、というこれまでの運動心理学における理論モデルの提示内容と一致をみている。 このことから、次年度第2期(平成18年度)では、本研究結果と併せ、理論モデルが提示する、介入により変化が生じうるとされる他の心理変数の変容にも着目し、初年度データとの比較検討により分析を行う。また、動きと心理変数に関する理論を背景とした、新たな仮説モデルを立て、舞踊の動きと心理変数における関係性を明らかにする。(757字)
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Research Products
(3 results)