2006 Fiscal Year Annual Research Report
投球動作における上肢帯の動きから発育期の野球投手の障害の原因を探る
Project/Area Number |
17500445
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Research Institution | Chukyo University |
Principal Investigator |
清水 卓也 中京大学, 体育学部, 教授 (60273223)
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Keywords | 体表マーカー / 磁気センサ / DLT法 / 内旋制限 / 弛緩性 / 投球肩障害 / 若年者 / 野球 |
Research Abstract |
昨年度の方法論の検討をさらに進め,妥当性を検証するために成人男性4名に対し,体表マーカーを用い解析した方法と磁気センサを用いた方法を比較検討した。挙上動作は前額面を0°とすると,前方に0°,30°,60°,90°,120°の5通りで,挙上30°,45°,60°,90°,120°の点で静止させて体表マーカーをつけDLT法で測定した。磁気センサはすでに妥当性が検証されているので,磁場内にある3つのセンサのトランスミッタに対するオイラー角を計測した。前者の推定式から算出した角度と磁気センサにより計測した角度を比較すると肩甲骨内旋と上方回旋では非常に高い相関関係が認められた。結論として,上腕骨水平内転30°以上での肩甲骨内旋,上腕骨水平内転30°以上での肩甲骨上方回旋で体表マーカーによる肩甲骨の動きの推定が可能であること,上腕骨水平内転0〜30°での肩甲骨内旋,上腕骨水平内転0〜30°肩甲骨上方回旋については系統誤差が推測されるので推定式上で補正できる可能性があることを得た。 少年野球のフィールド調査では,愛知県の少年野球チーム40名の肩関節を調査した。従来いわれていた投球側肩関節内旋可動域の減少がみとめられた。また総回旋可動域も減少していたが,外旋可動域の変化はこれよりはるかに少なく,この年代の投球側肩関節総回旋可動域減少は主に内旋可動域の減少によると結論した。前方laxityについては、成人で報告されているような投球側前方のlaxityはほとんどなく、むしろ非投球側に多くみとめた。また下方へのlaxityをいずれかの肩に認めた例はそうでない例に比べて有意差をもって投球側肩関節内旋可動域が減少していた。後方のlaxityでは同様のことが認められなかったことから,この年代の下方へのlaxityは投球肩障害の発生に関与する可能性が考えられる。
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Research Products
(2 results)