2005 Fiscal Year Annual Research Report
指定管理者制度導入にともなうスポーツマネジャー養成カリキュラム開発に関する研究
Project/Area Number |
17500451
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
原田 宗彦 早稲田大学, スポーツ科学学術院, 教授 (70189710)
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Keywords | 指定管理者 / スポーツ施設 / 職業能力評価 / 施設管理 / 施設マネジメント / 施設マネージャー資格 |
Research Abstract |
本研究は平成17年と18年の2年間にわたるもので、平成18年に導入される公共施設の民営化を見据えた「指定管理者制度」に対応するスポーツマネジャー養成のカリキュラム構築のため、指定管理者の能力と資格に関する基礎資料を収集することを目的とした。指定管理者制度とは、これまで直営か政令等で定める公共的団体に限定していた「公の施設」の管理委託を、株式会社やNPOなどの民間事業者にも開放するもので、規制緩和や公務の市場開放の一環である。平成17年度は、スポーツ統括組織のマネジメントに必要な能力を探るために、広く有識者に対するデルファイ法による調査を実施し、2回目の調査に必要な基礎資料を得た。調査では、全国の行政、財団、第三セクター、民間企業、NPO法人における組織本部の企画立案部門の専門家から現場担当者までの作為的に選んだ516人を対象に郵送法による質問紙調査を実施した(回収率:28.9%)。その結果、能力に関しては、マネジメント関連、メンテナンス関連、そして環境、衛生、防火管理関連の知識が必要なことが判明した。また資格に関しては、メンテナンス関連、植栽管理・土木関連、フィットネス・健康関連、救急関連、野外活動関連、その他に集約される数多くの具体的な資格が抽出された。厚生労働省が作成した職業能力評価基準によって定められた能力(11項目)の重要度を、管理職・非管理職別、公的機関・民間機関別で比較した結果、幾つかの項目で有意な差が認められるなど、組織階層や組織区分によって指定管理者に必要な能力認知に差のあることが明らかになった。
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