2006 Fiscal Year Annual Research Report
アートボディコミュニケーションの摂食障害治療法としての有効性
Project/Area Number |
17500461
|
Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
加藤 修 千葉大学, 教育学部, 助教授 (20302515)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野村 純 千葉大学, 教育学部, 助教授 (30252886)
花澤 寿 千葉大学, 教育学部, 助教授 (50238044)
塩田 瑠美 千葉大学, 教育学部, 助教授 (90361401)
野崎 とも子 千葉大学, 教育学部, 助手 (80125947)
|
Keywords | アートボディコミュニケーショ / 摂食障害 / 言語化 / EDI / 心理的変化 / 生理活性物質 / ストレス応答 / クロモグラニンA |
Research Abstract |
近年,子どもたちを取り巻く社会環境が大きく変化し、いじめ、不登校、保健室登校などの問題が取りざたされている。この根底には子どもたちを含めコミュニュケーション能力の低下が根底に有ると考えている。アートボディコミュニケーションは、参加者がアート制作活動の過程を通して自己を見つめ、分析し、表出することを可能にするものである。学校において適応障害を示す子どもたちは、自分自身の抱える問題の把握が困難であったり、問題の言語化が困難であったりする例が多い。したがって、制作過程において自己の現状を言語化し把握することをサポートするこの手法が、これらの事例において有効である可能性を考えている。また、共同研究者らが明らかにしたように、大学においても健常とされる集団の中に摂食行動に問題有りと推測される集団が存在する。このため大学生においてアートボディコミュニケーションを実施し、その前後における心理的および生理的変化を解析した。EDIスコアはアートボディコミュニケーション体験後では、前に比べ5人全員が減少していた。特に3人は顕著に減少しており、摂食行動に影響をあたえる結果であった。また、STAIによる検査では5人全員の特定不安が減少し、3人の状態不安が減少していた。POMSによる検査では緊張-不安、抑うつ-落ち込み、怒り、敵意、活気、疲労、混乱の各項目について被験者間で一定の傾向は認められなかった。一方、精神的ストレスとの関連が指摘されている唾液中クロモグラニンA濃度は、アートボディコミュニケーション後、5人全員が低下していた。
|
Research Products
(1 results)