2005 Fiscal Year Annual Research Report
中高年者における運動習慣と生体内分子老化現象との関連性
Project/Area Number |
17500469
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
古田 善伯 岐阜大学, 教育学部, 教授 (30015854)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
今井 一 岐阜大学, 教育学部, 教授 (30193650)
熊谷 佳代 岐阜大学, 教育学部, 助教授 (00252130)
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Keywords | 中高年者 / 老化 / 血清アルブミン / 運動量 / 血管年齢 / 酸化・還元 / 運動習慣 / 歩数 |
Research Abstract |
本年度は,中高年男女者86名を対象として運動習慣の調査と運動量(ライフコーダ)の測定を行った。 運動量の測定は起床から就寝までライフコーダを腰部に装着して,運動量,歩数,総消費量を4週間連続測定し,4週間の平均運動量等を求め,日間変動,週間変動の特性について分析を行った。また,20名を抽出して血清アルブミンの酸化・還元型の分析と加速度脈波による血管年齢の測定・分析を行った。その結果を要約すると下記のようになる。 1.4週間の測定結果を基にして,1日当りの運動量を算出して個人差の大きさを検討した。その結果,1日の運動量が100kcal以下の群と200kcal以上の群に区分することができたので,この両群間で還元型アルブミンと酸化型アルブミンの比較を行ったところ,還元型アルブミン及び酸化型アルブミンともに両群間に有意差が見られなかった。また,他の指標においても統計的に明らかな相違が見られなかった。一方,個別の値を見ると酸化型アルブミンが高い者も見られたことから,これら特異タイプについては例数を多くして,運動量,蓮動習慣との関連性について検討する必要があると考えられる。 2.年齢と還元型アルブミンとは正の相関を示す傾向にあり,また酸化型アルブミンとは負の相関を示す傾向がみられたが,いずれも5%以下の有意水準までには至らなかった。今回の対象者の年齢幅が小さいことと測定値の個人差が大きいことから,今後例数を多くしてこの傾向を確認していく必要がある。 3.運動量のパターンを週内変動を基にして区分することを試みたが,今回対象とした中高年者の生活パターンが地方郊外に在住者と大都市に在住者とでは異なるパターンを示すことが明らかになったため,運動量のパターン化を再検討する必要が出てきた。 以上の結果を参考にして,次年度は例数を増す作業を行ない,本年度の課題について再検討を行うこととする。
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