2005 Fiscal Year Annual Research Report
児童生徒の校外での犯罪・交通事故・災害を防止するための安全マップ作成に関する研究
Project/Area Number |
17500472
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Research Institution | Osaka Kyoiku University |
Principal Investigator |
水野 恵司 大阪教育大学, 教育学部, 教授 (90231612)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
元村 直靖 大阪教育大学, 学校危機メンタルサポートセンター, 教授 (80190974)
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Keywords | 学校安全 / 地図 / 地理情報システム / 犯罪 / 交通事故 |
Research Abstract |
本年度の実績として、1)現行の安全地図の現況と特徴の分析を行った上で、有効性や問題点を明らかにし、2)大阪教育大学附属池田小学校校区を事例に、広域学校安全地図作成の新しい試みを行った。1)現行の29の安全地図事例を収集し、その特徴を分析した。主に学校単位で保護者や生徒により作成される安全地図は、犯罪や交通事故の危険想定箇所についてその原因や周辺環境についての詳細な説明があり、地図の配布は学校内にとどまる特徴がある。主に警察で作成される安全地図は、府県単位の範囲の、犯罪や交通事故の正確な発生箇所と内容を示すが、原因や環境については説明されない。 近年インターネットにより公開される事例が増えている。前者は保護者や生徒が犯罪事故を地図化し原因や環境を考える中で、防犯防事故技能の向上が期待できるが、情報が主観的で経験的であること、地図の範囲が狭く、情報の公開が限定される特徴がある。 後者は広い範囲の客観的情報を広範囲に伝えることができるが、原因と周辺環境の説明を欠くために、地図の具体的活用方法に不十分さがある。2)池田市南部を対象に、池田警察署資料、大阪府警HP上の犯罪・交通事故地図・池田市運営の不審者情報メールサービスから、15歳以下の交通事故、犯罪被害地図を作成し、地図解説と共に、保護者対象の安全教育教材として印刷配布とWeb公開を行った。この地図は広域で事故と犯罪発生地点だけでなく、発生頻度を町丁単位や密度分布で表現した。さらに事故の場合、交通量と子どもの行動範囲との関係、犯罪の場合、犯罪企図者の接近しやすさと地域の監視性との関係から、環境的要因についての考察を行っている。
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Research Products
(1 results)