2007 Fiscal Year Annual Research Report
健康推進活動を目指す疾患関連遺伝子の新規網羅的変異部位釣り上げ法の開発と応用
Project/Area Number |
17500496
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Research Institution | National Cardiovascular Center Research Institute |
Principal Investigator |
高木 敦子 National Cardiovascular Center Research Institute, 薬理部, 室長 (90179416)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
池田 康行 国立循環器病センター研究所, 病因部, 室長 (90176107)
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Keywords | 変異 / ヘテロ接合体 / リポ蛋白リパーゼ / カルボジイミド / ヘテロ2本鎖DNA / MutS / メタボリックシンドローム |
Research Abstract |
【目的】未知疾患関連遺伝子変異検出を可能とする次世代検出法(網羅的変異部位釣り上げ法)の開発を目的とする。 【方法】ヘテロ接合体を熱処理後徐冷し、ミスマッチ部位を形成し、これをミスマッチ認識蛋白である好熱性細菌由来MutS蛋白で検出した。この反応系にマッチ部分の強化試薬を共存させた。モデルとしてメタボリックシンドロームに認められる高トリグリセリド(TG)血症の病因遺伝子のひとつのリポ蛋白リパーゼ(LPL)遺伝子を用いた。 【成果1:MutSによるヘテロ2本鎖DNAの釣り上げ】MutS蛋白で、我々が集積しているLPL遺伝子変異のヘテロ2本鎖DNAの釣り上げを試みた。変異が集中するエキソン5についてみたところ、G188Eのヘテロが釣り上げられた。この変異はG→Aの変異であるが、G→Aの変異でも釣り上げられないものもあった。そこで、MutSの系での、非特異的反応を抑制するために、マッチした2本鎖DNAに入り込む縫い込み型インターカレーターであるナフタレンジイミト(NDI)又はフェロセン化ナフタレンジイミド(FND)を共存させたが、ヘテロ特異的シフトバンドは得られなかった。 【成果2:LPL新規変異検出】多型の位置による釣り上げ効率に違いがあるのか否か等の検討のために新規変異の集積は重要である。LPL機能欠損となる新規変異を見いだした。これはLPL遺伝子5'上流域からイントロン1の途中までの約54kbを欠失したもので、このような大きな欠失LPL変異は我が国でははじめてのものである。コピー数多型が予想外にゲノム上に広がっていることが最近報告されてきているので、このような変異のヘテロを網羅的に検出する系も必要であり、この変異はそのためのモデル系として使用できると考えられた。
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Research Products
(6 results)