2005 Fiscal Year Annual Research Report
小豆ポリフェノールの血圧上昇と脳卒中に及ぼす影響およびそのメカニズムの解明
Project/Area Number |
17500545
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Aomori University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
佐藤 伸 青森県立保健大学, 健康科学部, 助教授 (40310099)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
蔵崎 正明 北海道大学, 大学院・地球環境科学研究科, 助手 (80161727)
堀 友花 函館短期大学, 食物栄養学科, 講師 (60331211)
畑井 朝子 函館短期大学, 食物栄養学科, 教授 (60002557)
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Keywords | 小豆 / 小豆抽出物 / ポリフェノール / 高血圧 / 一酸化窒素 / 一酸化窒素合成酵素 / 腎臓 / 自然発症高血圧ラット |
Research Abstract |
血圧上昇には様々な要因があるが、近年、血管弛緩を促す酵素(一酸化窒素(NO)合成酵素(NOS)など)や活性酸素を介した機能異常等が重要な一因であることが明らかになってきた。一方、小豆には抗酸化能を有するポリフェノールが含まれているが、血圧に及ぼす影響はほとんど知られていない。そこで、本研究では小豆抽出物(ABE)を自然発症高血圧ラット(SHR)に投与し、SHRの血圧上昇及びNOSの発現に及ぼす影響を検討した。 ABE粉末は小豆を粉砕し、80%エタノールで抽出し凍結乾燥して得た。SHRに0、0.05、0.2及び0.8%ABE含有飼料を、正常血圧のWistar Kyoto Rat(WKY)に0及び0.8%飼料を8週間与えた。投与期間中に血圧を測定した。高血圧による腎症が知られているため、内皮型NOS(eNOS)タンパク質の発現や分布をウェスタンブロット法や免疫染色法により調べた。 その結果、ABEを投与したSHR群の血圧上昇は、非投与群に比べて有意に抑制された。腎臓中eNOS発現量はWKY群に比べSHR群で高かった。一方、0.8%ABE投与SHR群では非投与SHR群に比べeNOS量は有意に低くかった。高血圧状態ではO_2^-発生が多いことが知られており、血管弛緩に有効なNOが消費されていることが予想されるので、NO減少により上昇した血圧を正常に戻すために、NOを増やすeNOSが補償的に増加したと考えられた。また、ABE投与によりO_2^-等が消去され、血管弛緩に有効なNOが保持された結果、非投与SHR群で補償的に発現していたeNOSが0.8%ABE投与SHR群では低下し、血圧上昇抑制が生じたものと考えられた。ABEはeNOSの発現調節を介した血圧上昇抑制作用を有することが示唆された。 以上の成果の一部を日本家政学会第57回大会及び第41回高血圧関連疾患モデル学会学術総会にて発表した。
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Research Products
(3 results)