2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
17500555
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Research Institution | Gifu Women's University |
Principal Investigator |
松尾 眞砂子 岐阜女子大学, 家政学部, 教授 (90199761)
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Keywords | 食品 / 生体機能利用 / 生理活性 |
Research Abstract |
〔目的〕 味噌には、イソフラボンやメラノイジンによるラジカル消去力、生体内抗酸化力がある。しかし、味噌の坑酸化力は調理素材、併用調味料や加熱条件によって変化する可能性がある。本研究では、調理した味噌の健康におよぼす効果を調べるために、味噌の調理条件、併用調味料・香辛料、調理素材が味噌の生体内坑酸化力に及ぼす影響を推測する。 〔方法〕 加熱条件:煮る(100℃,10分)、妙める(140℃,4分)、揚げる(180℃,2分)、缶詰(210℃,60分)。併用調味料・香辛料:ショウガ、ニンニク、一味唐辛子、和辛子、煎りゴマ調理素材:ピーマン、ナス、ブロッコリー、チンゲン菜、葉ネギ、白ネギ、タマネギ、ニンニク、大根、ゴボウ、生姜。測定項目:スーパーオキシド消去力、イソフラボン量、ポリフェノール量。 〔結果〕 味噌は加熱すると温度と時間の如何にかかわらずスーパーオキシド消去力が向上した。ニンニク、ショウガ、ゴマ、梅酢、食酢を併用すると味噌のスーパーオキシド消去力はさらに向上した。このスーパーオキシド消去力の増大はニンニク、ショウガとゴマの場合は、それぞれの香辛料に固有な坑酸化物質の作用により、梅酢の場合は、長時間加熱によるメラノジンの増大によることが示唆された。調理素材として用いた野菜は全て味噌のポリフェノール量を増大させ、ダイコン、白ネギ、葉ネギ、チンゲンサイ、ブロッコリー、ピーマンはイソフラボン量を増加させた。また、ニンニク、ブロッコリー、チンゲンサイはスーパーオキシド消去力を強くした。これらの結果から、ショウガ、ニンニク、ダイコン、タマネギ、ゴボウ、白ネギ、葉ネギ、チンゲンサイ、ナス、ピーマンを味噌で調理すると、味噌のスーパーオキシド消去力を促進したり、ポリフェノール量を増大させて味噌の生体内坑酸化作用を増強することが示唆された。
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Research Products
(1 results)