2006 Fiscal Year Annual Research Report
バイオマーカーを用いた栄養素・発がん物質の摂取量評価に関する研究
Project/Area Number |
17500567
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Research Institution | Otsuma women's university |
Principal Investigator |
小林 実夏 大妻女子大学, 家政学部, 助教授 (50373163)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
花岡 知之 昭和大学, 医学部, 非常勤講師 (00228503)
石原 淳子 国立がんセンター, がん予防・検診研究センター・予防研究部, リサーチレジデント (30415509)
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Keywords | 栄養疫学 / 食事評価 / バイオマーカー / 発がん物質 / 妥当性 |
Research Abstract |
食物摂取頻度調査は、多くの場合自己記入による回答が可能で、比較的簡便に調査が行えるため、コンピューターを使用すれば、調査後の集計も簡単かつ正確に行える。このため、食物摂取頻度調査票(FFQ)の開発や得られる食品・栄養素摂取量の妥当性に関する研究がさかんに行われている。しかしながら、これまでにFFQによる食品・栄養素あるいは発がん物質の摂取量の評価に関して、バイオマーカーを用いて妥当性を評価した報告は少ない。 そこで、本年度はFFQから推定したヘテロサイクリックアミン曝露量の妥当性を、平成17年度にバイオマーカーとしての有効性が確認された毛髪中のPhIP値と比較することによって検討した。本研究により、FFQから推定されたHCA摂取量の妥当性が検証され、疫学研究におけるHCAとヒトの発がん性に関する研究を行うためのHCA曝露指標としてFFQから推定されたHCA摂取量の有効性が示唆された。以上の研究については、(Mutat Res (in press))にて報告した。 また、FFQから栄養素摂取量を算出する際に用いられる日本食品標準成分表が4訂から5訂へ改訂されたことによる、FFQによる栄養素等摂取量推定の妥当性への影響について、食事記録調査の結果と比較することによって検討した。同時に、血清リン脂質中脂肪酸値、血清カロテノイド、クリプトキサンチン、血漿葉酸、ビタミンB6、Bl2、C、尿中ナトリウム、カリウム値と比較することによっても検討した。本研究により、成分表の改訂により、栄養素によっては摂取量推定値が大幅こ変わるものもあるが、妥当性を示す相関係数への影響は小さいことがわかった。以上の研究については、(J Epidemiol.2006;16:107-116)にて報告した。
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Research Products
(6 results)