Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐古 秀一 鳴門教育大学, 学校教育学部, 教授 (30153969)
村瀬 康一郎 岐阜大学, 総合情報メディアセンター, 教授 (80150027)
加藤 直樹 岐阜大学, 総合情報メディアセンター, 教授 (30252117)
川上 綾子 鳴門教育大学, 学校教育学部, 助教授 (50291498)
森田 裕介 長崎大学, 教育学部, 助教授 (20314891)
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Research Abstract |
研究初年度である平成17年度は,次のように研究を進めた。 (1)リソース・マネジメント能力の分析 実践事例をもとに,教師のリソース・マネジメント能力の分析を行った。まず,科学技術系科目においては,これまでの授業分析資料をもとに,(1)算数・数学の授業の事例分析,(2)小・中学校理科授業の事例分析である。次に,科学技術系以外に,授業設計のリソースに特徴のある,次のような実践事例の分析を行った。(1)デジタルコンテンツをリソースとした場合の授業設計プロセスの特徴分析,(2)地域教材開発におけるリソース・マネジメント能力,(3)学校間交流学習におけるリソース・マネジメント能力。 これらの分析から,教師のリソース・マネジメント能力は,(1)リソースの種類に対する領域固有の経験が大きく影響していること,(2)学習者の学習活動を活性化するため,リソースの特性を活かしながら授業過程へ位置づけること,など複数の特徴が示された。今後,これらの知見をもとに,実証的研究を進めていく。 (2)リソース・マネジメント能力に関する遠隔学習コースの設計 科学技術系科目のコース設計の前に,遠隔学習コース実践の方法論を確立するため,小学校から高等学校までの各教科授業を対象とした,リソース・マネジメント能力開発コースを設計し,遠隔学習環境下で試行を行った。試行を行ったのは,岐阜大学大学院教育学研究科の免許法認定公開講座であり,デジタルコンテンツを利用しながら授業設計を行う課題を,働きながら遂行するコースである。試行の結果の評価を求めたところ,全般的に受講生の評価は高く,遠隔学習の方法論としての有効性が検証された。また,受講前には意識していなかったリソース・マネジメント能力に対する意識も明確化され,コース内容も評価されたと考えられる。今後,科学技術系科目に対するコース内容を開発して行く。
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