2005 Fiscal Year Annual Research Report
中学校技術における創造性を育てる新素材・新エネルギー教材に関する実践研究
Project/Area Number |
17500583
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
松永 泰弘 静岡大学, 教育学部, 助教授 (80181741)
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Keywords | 教材 / 中学校技術 / 新エネルギー / 新素材 / 形状記憶合金 / 色素増感型太陽電池 / 型燃料電池 / 実践研究 |
Research Abstract |
以下に示す2種類のエンジンを使用したエンジンカーを中学生が自作し、機構やエネルギー変換、試行錯誤を学ぶことができる教材として開発し、新素材・新エネルギーの開発などの新しい技術に触れることにより、技術の発達と環境・エネルギー・資源との関係について学習することができ、試行錯誤・実験を繰り返すことにより改良が可能で、理科の領域と融合した教材として提示した。 1.形状記憶合金エンジンカー (1)形状記憶合金ワイヤーを用いたエンジンカー/エンジンシップについては、リング状のTiNi形状記憶合金ワイヤーと2つのプーリーを用いたタイプのエンジンが製作され、車と船に搭載し、お湯と大気の温度差で動くことを確認した。このエンジンカーを用い静岡市立高松中学校で実践を行い、年間計画・教材観・授業案・マニュアルなどを作成し教材として提示した。また、実践で明らかになった問題点(エンジン部製作の困難さ、エンジン性能の低さ、教材費が高い点)を解決するために、傾斜型エンジンの開発、ワイヤーの二重巻きによる性能の向上と教材費の削減を可能にした。さらに、改良型エンジンカーを用い藤枝市立西益津中学校で実践を行った。形状記憶合金の素材としての不思議とエンジンの動作原理の不思議が生徒の興味関心を引き出し、本教材の有効性が明らかとなった。 (2)TiNi形状記憶合金ワイヤーを400〜500℃でコイルスプリング状に形状記憶させ、このスプリングを用いたオフセットクランク型エンジンとフィールド(重力)型エンジンを開発した。 2.色素増感型太陽電池およびPEM型燃料電池 色素増感型太陽電池およびPEM型燃料電池を用いた燃料電池車についても、TiO_2と色素(ハイビスカス)を用いた太陽電池とドイツh-tec社の燃料電池を積んだ燃料電池車が作動することを確認した。今後、中学校での実践を行い、年間計画・教材観・授業案・マニュアルなどを作成し教材として提示する。
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Research Products
(5 results)