2005 Fiscal Year Annual Research Report
興味・関心に基づく理科の探究学習を実現するための教員養成・教員研修に関する研究
Project/Area Number |
17500586
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Research Institution | Kyoto University of Education |
Principal Investigator |
村上 忠幸 京都教育大学, 教育学部, 助教授 (20314297)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
広木 正紀 京都教育大学, 教育学部, 教授 (30115977)
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Keywords | 興味・関心 / 教員養成 / 教員研修 / 探究学習 / 前仮説段階 / オランダの教育 / 探究の場 / 個別学習 |
Research Abstract |
探究学習の形態を大別すると興味・関心型と認知的葛藤型に分けられる。日本型の探究学習では、小学校から中学校に至る段階で、興味・関心型の探究学習が重視されていることが、英米型の認知的葛藤型の探究と一線を画していることが、本年度の研究で示唆された。理科の探究学習(理科以外の教科や総合的な学習でも)において、小中学校の現場の教員も、興味・関心の高まりの重要さを認めており、それに基づく探究学習へのニーズが強くあることが現場の実態調査で明らかとなった。 また、本研究の基調をなす興味・関心型探究学習を支持する「前仮説段階を考慮した探究過程」についての具体的授業開発を通じて、実践的な適応性、モデルとしての精密化を図り、探究過程における前仮説段階の有効性について考察した。その結果、前仮説段階における「場」の設定の有意性について明らかにできた。また、様々な、探究学習に対して授業デザインや評価への適応可能性を検討した。 このような実践的基礎研究を教員養成・教員研修として教員の資質・能力の向上に活かすため、オランダの教育に注目し、特に自由教育と呼ばれるイエナプラン等の新しい教育を調査した。個別学習など探究学習が成立する背景が成立しており、教員養成・研修についても英米(すでに調査済み)とは異なった状況があり、むしろ日本の小中の状況が手本にするには近い存在という考察をしている。なお、日本における教員養成・研修については他大学の状況、教育委員会等に聞き取り調査をして実態を把握した。
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Research Products
(1 results)