2006 Fiscal Year Annual Research Report
科学コミュニケーション活性化への科学と芸術の融合教育研究
Project/Area Number |
17500604
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
木村 政司 日本大学, 芸術学部, 教授 (00307886)
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Keywords | 科学コミュニケーション / サイエンスとアート / 科学教育 / サイエンスコミュニケーション / ミュージアム |
Research Abstract |
欧米の主要なミュージアム、特に自然科学系の博物館、水族館、動物園を中心に、科学コミュニケーションのあり方を研究した。アメリカではスミソニアン、国際スパイミュージアム、サイエンスミュージアム、ジョージア水族館、コカ・コーラミュージアム、アトランタ動物園、セントルイス・サイエンスセンター、セントルイス動物園、シカゴ・フィールド自然史博物館、科学工業博物館、シェド水族館。英国はケンブリッジにあるウィップル科学史博物館、ゼジウィック博物館、大学動物学博物館他を巡りリサーチした。高い芸術性と歴史を備えた展示技術と、見せ方のテクニックは、科学コミュニケーションとしてレベルが高く、それは単なる一過性のものではなく普遍的な科学と芸術の融合がそこにある。ほとんどが個人による寄付や企業のサポート、また寄付者や企業への還元。会員来館者のリピートと学習プログラム、スクールとしての博物館利用方法に、残念ながら未だに日本との大差を感じ、進化した科学力を感じた。 研究の実績効果は、文部科学省科学技術政策研究所に協力した「ナイス・ステップな研究者展」を国立科学博物館と多摩六都科学館で開催、サイエンスの伝え方をデザインによって分かりやすく伝えた。また、「2006年度科学技術白書」のデザインを前例のない表現方法で制作、「科学と芸術の融合」として新聞の科学面に取り上げられた。国際シンポジウムは、科学を語り合う「サイエンス・コミュニケーションの方法と実践」を行い、丸の内おしゃれな科学プロジェクトと題し-サイエンスとアートの出会い-をテーマに、学生と先端科学者とのコラボレーションで作品展示を行いサイエンス・カフェにて発表した。ロレアル賞連続ワークショップ2006 in九州の講演『色-科学と芸術の出会い-昆虫の形と色』を福岡アジア美術館で行い、サイエンスの芸術的魅力を発表した。講演「すばらしい科学は強いコミュニケーションを持っている」と題し、関西経済連合で発表。科学技術振興機構によるオピニオンデジタル配信寄稿「言葉としてのサイエンスが意味するもの」でこれからの科学教育に私的提案をした。
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