2007 Fiscal Year Annual Research Report
本格的研究観測画像を用いた実践的な天文教育カリキュラムの開発
Project/Area Number |
17500620
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Research Institution | National Museum of Nature and Science, Tokyo |
Principal Investigator |
洞口 俊博 National Museum of Nature and Science, Tokyo, 理工学研究部, 研究主幹 (00238768)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
縣 秀彦 自然科学研究機構国立天文台, 天文情報公開センター, 准教授 (30321582)
大西 浩次 長野工業高等専門学校, 一般科, 准教授 (20290744)
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Keywords | 科学教育 / 地学 / 天文 / 宇宙物理 / 光学赤外線天文学 |
Research Abstract |
中学生や高校生の「理科離れ」は、最近の理数科系教育の大きな問題の1つである。本研究の目的は、コンピューターによる実際の画像解析を通じて、宇宙の広がりや天体の特徴、それらを今日のように理解するに至った研究者の足跡を追体験できるような教材を開発し、子どもたちに理科への興味をもたせ、論理的思考力、創造性、独創性の育成を進めることである。 最終年度の今年は、高校生向け教材として「太陽黒点の温度を求める」の開発を行うとともに、実践授業の結果に基づいて、「超新星の明るさと銀河の距離」「星の等級と明るさの関係」などの教材の改良を行った。作成した教材については、授業の前後にアンケートをとり、授業中の生徒のワークシートとともに分析して、その効果についての定量的な評価を開始している。「超新星の明るさと銀河の距離」教材については、地学教育学会に論文を投稿しているところである。 教材の画像は国立天文台や京都大学飛騨天文台等で得られた本格的観測画像から選び、カリキュラムの開発にあたっては、学校教員を含む研究協力者の協力も得て、進められた。十分な画像が得られない場合は、兵庫県立西はりま天文台や岡山県美星天文台などの公開天文台の望遠鏡を利用して補充観測を行い、またそれにあわせて、カリキュラムで使用する画像解析ソフトウェアの開発を進め、生徒用ワークシートや教師用解説書などの整備も行った。開発教材の普及については、学校の教員や博物館・科学館、公開天文台職員等を対象としたワークショップを12月に開き、講習とともに実践事例の発表や議論を行った。このワークショップについては集録を作成し、学会での配布や教育関係者への送付を通じて、教材利用の促進と広報に活用している。また、これらの成果はインターネットでも公開を行っている。
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Research Products
(3 results)