2007 Fiscal Year Annual Research Report
学習困難児を抱える通常学級への支援をねうったコンピュータ利用学習の展開
Project/Area Number |
17500623
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
東原 文子 University of Tsukuba, 大学院・人間総合科学研究科, 講師 (60272150)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
土橋 永一 聖徳大学, 人文学部, 教授 (10237175)
石川 由美子 宇都宮短期大学, 人間福祉学科, 准教授 (80282367)
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Keywords | コンピュータ利用教育 / 学習困難児 / 概念マップ / 語連想課題 / 作文 / 計算学習 |
Research Abstract |
研究1では、昨年度同様、通常学級に在籍し情緒障害学級に通級している、知的水準がボーダラインにある学習障害児(小学4年生)2名に対し、大学の相談室で臨床指導を行った。九九については、図形を用いて九九を学ぶゲームを昨年度は紙と鉛筆を用いて行なったが、コンピュータ上でマウス操作で簡単にできる教材を作成したことで、「線を描く」ことに集中するのではなく、計算の結果を想起することに重点をおく学習をすることができた。また、この教材は、通常学級の3年生のクラスでも一斉に試行することができ、九九の学習の発展版として授業に使えることがわかった。 研究2では、軽度知的障害や、軽度発達障害のある中学生8名を対象に、概念マップを用いた語連想課題とそこから作文に発展させる学習を宿泊学習で行なった。学習は一斉授業の形態だが1人1名ずつ支援者がついた。導入として、概念マップの作り方の基本的な説明をコンピュータを利用して全体に提示し、後はペーパー上で学習した。概念マップを用いた語連想課題は、通常小学校3年生と5年生にも調査した結果、5年生になると、「今、ここ」にないものを想起することが可能になってくることなどが明らかになった。さらに、概念マップをコンピュータ教材化して、宿泊学習の対象児1名(軽度知的障害の中3)に個別指導を行い、コンピュータ化されたものであると、要素の付加や削除が簡単にできることが学習を支援することがわかった。
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Research Products
(3 results)