2007 Fiscal Year Annual Research Report
前頭前野の近赤外分光法の測定に基づくLD児の書字の学習支援システムに関する研究
Project/Area Number |
17500625
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Research Institution | Tokyo Gakugei University |
Principal Investigator |
小池 敏英 Tokyo Gakugei University, 教育学部, 教授 (60251568)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
前迫 孝憲 大阪大学, 人間科学部, 教授 (00114893)
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Keywords | 学習障害児 / 書字障害 / 漢字書字 / ワーキングメモリ / 前頭前野 / 近赤外線分光法 |
Research Abstract |
学習障害(LD)児の特性としてワーキングメモリにおける障害が指摘されている。書字は読みの記憶、文字の形の認知など複数のメモリ機能に関連する。これより書字困難の原因としてメモリ不全が推測できる。我々は近赤外線分光測定法(NIRS)によりワーキングメモリ・前頭前野の機能測定を可能にした。本研究では、(1)書字困難を示すLD児のワーキングメモリ特性を、NIRS法によって評価するため、健常児の基準値を測定し基準値に基づく比較を可能にする。(2)書字困難を示すLD児のワーキングメモリの特性を、NIRS法により明らかにする。(3)LD児のワーキングメモリの特性に応じた援助を実施し、その改善経過をNIRS法により評価する。(4)それに基づき、最適な書字学習の支援システムについて提案する。 平成17年度は、NIRS法により評価可能な課題として、音声数唱課題、数字記憶課題、視覚運動記憶課題を開発し、数唱課題に関して健常小児のデータを測定し、発達基準値を収集した。また、書字障害を伴うLD児40名について視覚運動記憶課題を実施し、書字障害と視覚運動記憶の特性との関連について検討した。平成18年度には、開発したワーキングメモリ課題について、その援助課題を開発し、援助課題遂行時の前頭前野の賦活特性について検討した。対象としたLD児は8名であった。援助課題としては、色呈示条件、意味呈示条件、音声呈示条件とした。援助条件の効果について、対象児のワーキングメモリの特性との関連で評価することができた。これによって、ワーキングメモリを促進する上で有効な刺激条件について考察することができた。平成19年度には、色呈示条件、意味呈示条件を考慮した、漢字書字支援教材を開発した。この教材は、ワーキングメモリの特性に合わせて援助刺激を提示可能にし、その効果を確認することができた。
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Research Products
(6 results)