2005 Fiscal Year Annual Research Report

英語表現力向上のためのポートフォリオ活用学習のカリキュラム開発研究

Research Project

Project/Area Number	17500629
Research Institution	Joetsu University of Education
Principal Investigator	北條礼子上越教育大学, 学校教育学部, 助教授 (50199460)
Keywords	ポートフォリオ / 教授ツール / ライティング / スピーチ / カリキュラム開発
Research Abstract	「教授ツールとしてのポートフォリオを活用し、看護学生を対象に、英語の実践的コミュニケーション能力の向上に実証的に取り組む」ことが、本研究の主な目的である。既に文科省から「学力向上アクションプラン」や「『英語が使える日本人』の育成のための行動計画」が示されている。本研究は、同プランや行動計画の趣旨や目標を、看護学生を対象とし具現化することを目指している。一般的に、看護学生の「英語の学習意欲や運用力」は十分であるとは言い難い。一方、看護の職場においてもコミュニケーションの手段として英語が実用される機会が今後も増大することが予想されている。本研究はそのような社会的ニーズに応えていくことを目指している。今年度は、そのためのトライアル版として、新潟県内の看護学校1年生36名を対象に、自己調節学習者の育成を目指して、英語表現(英作文・スピーチ)力を題材に、show and tellの手法を用いて2005年5月から7月までの期間、ポートフォリオを教授ツールとして用いて授業を行った。事前・事後アンケートの結果を分析したところ、show and tell手法を用いた本学習において、特にスピーチ方略使用への意識が高まっていた。入学後すぐに、英語のスピーチの比重が多い内容を扱ったため、不安傾向の強い、英語でのスピーチ活動に学習者の注意が向いたためであると考えられる。しかし、学習全体への評価は必ずしも高いとは言えず、成人対象のshow and tellの手法は必ずしも適切であったとは言えなかった。スピーチの内容をみると、ペットや高校時代などであったことから、show and tellの手法は必ずしも学習者の知的のレベルに合致していなかったと判断される。次年度は、スピーチの教材として看護学生の知的レベルに合致する内容を工夫する予定である。