2005 Fiscal Year Annual Research Report
亜熱帯海域表層における二酸化炭素吸収と栄養塩のダイナミクス
Project/Area Number |
17510005
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Tokyo University of Marine Science and Technology |
Principal Investigator |
神田 穣太 東京海洋大学, 海洋科学部, 助教授 (60202032)
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Keywords | 亜熱帯海域 / 二酸化炭素 / 栄養塩 / 表層モニタリング |
Research Abstract |
本研究は亜熱帯海域において船舶航走中に、1)栄養塩類の高感度連続計測、2)溶存二酸化炭素分圧(pCO_2)連続計測、3)基礎パラメータとしての水温、塩分、クロロフィルa濃度の連続計測、の3つを同時に実施することを計画している。観測の実施を平成18年11〜12月に予定される本学研究練習船・海鷹丸第21次航海の東京〜シドニー間と決め、今年度は観測システムの試作とテストを行った。溶存二酸化炭素分圧(pCO_2)の連続計測システムについて、非分散型赤外線吸収分析(NDIR)装置を検出器としたバブリング型の気液平衡器を試作し、動作試験を行った。本研究ではpCO_2の空間変動と極低濃度栄養塩類の変動を対比させることを目的としており、気液平衡器はフロースルー型の運転でも十分な応答速度が得られることが望ましいと考えられた。試作平衡器でフロースルー型の運転を行って十分な応答速度を得るためには平衡器のスケールアップが不可欠との結論に達した。バブリング型の気液平衡器の応答を高速化するために、Frankignoulle et al.(2001)型の固形物充填式平衡器を用いる方法、ガス交換係数の大きい透過膜モジュールを用いた気液平衡器による方法、液-液のガス交換と分光光度法によるpHの連続計測を組み合わせる方法、の3つを候補として試験を継続している。pHによる方法はNDIRを検出器として用いないが、試水自体のpHの計測にも準用可能であるため、炭酸系の変動についてpCO_2を補完するパラメーターを得る目的で観測項目に加えることとした。
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