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2006 Fiscal Year Annual Research Report

有明海の環境変動と巨大食用クラゲの出現動態の因果関係の解明に関する研究

Research Project

Project/Area Number 17510009
Research InstitutionHIROSHIMA UNIVERSITY

Principal Investigator

上 真一  広島大学, 大学院生物圏科学研究科, 教授 (80116540)

Keywordsヒゼンクラゲ / ビゼンクラゲ / エチゼンクラゲ / 有明海 / 沿岸環境変動 / 食用クラゲ
Research Abstract

有明海には2種類の食用クラゲ、即ちヒゼンクラゲ(現地ではシロクラゲと呼ばれる)とビゼンクラゲ(現地ではアカクラゲと呼ばれる)、が出現し、古くから漁業対象となっている。有明海の貝類や魚類生産量が近年著しい減少を示しているのに対し、クラゲ類は一般に豊漁が続いている。本研究は、これら2種の食用クラゲの生態特性を解明し、個体群維持機構、近年の個体群増加原因などの解明を行うことを目的とする。また、2005年に突発的に起きたエチゼンクラゲの出現により、本種個体群が有明海に定着する可能性が高まった。今年度は下記の実績を得た。
(1)柳川市場の2001年から2006年までの両クラゲ種の月毎の取扱量を集計した結果、ヒゼンクラゲの年間漁獲量は33-45トンとほぼ一定であったが、ビゼンクラゲは2001-2004年までは115-285トンであったが、2005,2006年はそれぞれ526,447トンに増加した。毎年の漁獲量は8-9月にピークとなっていた。
(2)2006年の定期採集調査により、両種のエフィラが水中に放出されるのは共に4-5月頃であり、その後急激に成長し、7月には体重は20-30kgとなった後に成長速度は緩やかとなり、8月以降はほぼ一定で推移した。9月以降は生殖腺が成熟した。
(3)2005年夏-秋季にエチゼンクラゲが有明海に初めて出現したが、福岡県柳川市沖で2006年7月10日に傘径約60cmの個体が、8月1日に80cmの個体が採集された。未確認のものを含めると約10件の目撃事例が存在することから、本種が有明海に定着し繁殖を開始したと推測される。
(4)ヒゼンクラゲ、ビゼンクラゲの水分含量は平均95%、食用に加工したクラゲでは87%であった。乾燥重量に対する平均炭素、チッ素含量はそれぞれ15%、3.5%であった。

  • Research Products

    (3 results)

All 2006

All Journal Article (3 results)

  • [Journal Article] エチゼンクラゲ大発生 : 海の豊かさの喪失2006

    • Author(s)
      上 真一
    • Journal Title

      ていち 109

      Pages: 28-43

    • Description
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [Journal Article] エチゼンクラゲ大発生 : 常態化への懸念2006

    • Author(s)
      上 真一
    • Journal Title

      日本水産資源保護協会 492

      Pages: 3-7

    • Description
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [Journal Article] Stings of edible jellyfish (Rhopilema hispidum, Rhopilema esculentum and Nemopilema nomurai) in Japanese waters2006

    • Author(s)
      Kawahara, M., S.Uye, J.Burnett, H.Mianzan
    • Journal Title

      Toxicon 48

      Pages: 713-716

    • Description
      「研究成果報告書概要(欧文)」より

URL: 

Published: 2008-05-08   Modified: 2016-04-21  

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