2007 Fiscal Year Annual Research Report
廃棄物を用いた還元鉄製造による二酸化炭素排出量の抑制に関する研究
Project/Area Number |
17510076
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Research Institution | Osaka Electro-Communication University |
Principal Investigator |
森 幸治 Osaka Electro-Communication University, 工学部, 教授 (00210120)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川口 雅之 大阪電気通信大学, 工学部, 教授 (10268295)
澤井 徹 近畿大学, 生物理工学部, 教授 (10178824)
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Keywords | 廃棄物 / 還元鉄 / 二酸化炭素 / 地球温暖化防止 / 製鉄 |
Research Abstract |
1.ペレット群における還元性評価 粉鉱石と粉木炭を1:1で混合した直径10mmのペレットを層状に重ね、それらを加熱炉で加熱して鉄鉱石の還元性を評価した。その結果、層厚さを変更しても、層の上部では良好な還元が行えたが、層の下部では未反応のペレットが多く見られた。この原因は、層上部では十分な加熱が行えたが、下部ではペレット温度があまり上昇しなかったために、下部では反応が進まなかったことが明らかになった。ペレットの加熱は炉壁からの輻射が主であることから、5分ごとにペレットの層を攪拌しながら加熱を行ったところ、全てのペレットを問題なく還元できた。従って実機では、ペレットの攪拌が不可欠である。加熱温度の影響も大きく、1300℃以下では還元反応が著しく遅くなることも明らかになった。しかし、1400℃では還元反応のときに鉄が溶融し、複数のペレット間で結合が見られた。この溶融が実機で発生すると操業に問題が生じると思われるため、温度を1300℃〜1400℃に制御することが重要である。反応機構を解明するためにペレット内部の物質移動を考慮した反応モデルを考案し、実験と比較した。その結果、定性的には実験結果と一致し、粉鉱石内の物質移動が還元反応速度に大きな影響を及ぼしていることが考えられたが、定量的にはまだ十分な一致が得られておらず、さらなる検討が今後の課題である。 2.カナダにおける廃棄物の活用と発生状況 研究協力者である川路教授の研究室で廃棄木材から還元ガスを作る方法を検討しており、還元ガスの発生状況について議論した。この方法では良質の還元ガスを得るのが容易でないことが明らかになり、現在のところ、粉鉱石・粉木炭混合ペレット方式の方が良好の還元鉄を得やすいようである。また、カナダでは国土が広いために廃棄物収集コストが大きな問題であることも分かった。
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Research Products
(2 results)