2006 Fiscal Year Annual Research Report
環境リスクフリー型高度浄水オゾン処理プロセスの構築とその性能評価
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17510077
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Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
室山 勝彦 関西大学, 工学部, 教授 (00026163)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 順一 関西大学, 工学部, 助教授 (60247898)
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Keywords | オゾン / 高度浄水処理 / 環境リスクフリー / シミュレーション / U-チューブ装置 / 希薄有害有機物 |
Research Abstract |
平成18年度の主な研究成果は、(1)浄水処理U-チューブオゾン反応装置のスケールアップシミュレーション、(2)U-チューブ装置における内管の気泡特性の解析、(3)水中希薄濃度有害物のオゾンによる分解特性である。 (1)空気オゾン化ガスを使用する浄水処理において、装置内のオゾン吸収、液相での溶存オゾンと溶解有機物およびモデル臭気物質(2-MIB)との反応、液相、気相の混合特性、静水圧の影響を考慮して設計方程式を導き、数値計算を実施し、実機プラントにおけるオゾン吸収効率および臭気物質分解効率を評価した。空気オゾン化ガスを使用する場合には、多量のガスの通気が必要であり、30m以上の液深で静水圧増加による物質移動促進をはからなければ、所望の装置性能が得られないことを見出した。さらに空気オゾン化ガスを用いる浄水オゾン処理装置における、オゾン吸収効率及び臭気物分解効率を明らかにし、化学工学会第38回秋季大会(9月、福岡)及びThe 10^<th> Asian Conference on Fluidized Bed and Three-Phase Reactor(11月、韓国、釜山)にて発表した。 (2)Uチューブ型浄水オゾン処理装置における内管の気泡特性について実験的に検討し、その結果についてThe 7^<th> German/Japanese Symposium on Bubble Columns(5月、ドイツ)において発表した。 (3)水中に希薄に溶解したフェノールのオゾンによる分解特性を研究した。フェノールの分解によって、ギ酸、乳酸、など有機酸の生成が認められた。また、過酸化水素の添加がフェノールの分解を促進した。この結果については,分離技術会年会2006(6月、早稲田大)にて発表した。さらに、炭酸カリウムの少量の添加によってpHの低下が節制され、フェノールの分解速度が高く保たれること、また有害なシュウ酸の生成が抑制されることが分かった。それらの結果を化学工学会第72年会(本年3月、京都)において発表した。
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Research Products
(6 results)