2005 Fiscal Year Annual Research Report
地すべり地の粘土層生成機構の解析と観察に関する研究
Project/Area Number |
17510079
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Research Institution | Fukui National College of Technology |
Principal Investigator |
太田 泰雄 福井工業高等専門学校, 機械工学科, 教授 (10042988)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
辻子 裕二 福井工業高等専門学校, 環境都市工学科, 助教授 (40259859)
石川 和彦 福井工業高等専門学校, 電子情報工学科, 助手 (70369974)
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Keywords | 地すべり / 地質・地形 / 深層地下水量 / 融雪浸透水量 / 間隙水圧 / 含水率 / 平成18年豪雪 / 4極端子法 |
Research Abstract |
これまでの地すべりの多くの報告においては、地すべり地における地質・地形の特徴、あるいは、その引き金となる、深層地下水量・融雪浸透水量と間隙水圧の大きさなどが主に考慮されている。その場合、すべり面における粘土層は予め存在しているとされている。また、地すべり斜面の安定解析の研究が進められており、すべり面を力学的な立場から説明し、地すべりの発生因、規模、形状を論じている。しかし、このようにして、力学的に決定される地すべり面の位置と実際に観測される粘土層の位置に関してはこれまでほとんど論じられていない。そこで、我々は粘土層が地中に形成される土粒子の土中の降下について、実際の実験フィールドを校内に設置して、地中の含水率を連続的に測定するシステムを製作し、地すべり地に模したフィールドでの積雪前後の含水率を測定した。その結果つぎのことがわかった。 (1)4極端子法により地中の比抵抗値から、地中の平均含水率を測定した (2)学校内に設置したマサ土斜面において実験した結果、最大積雪後、天候、気温の状況にもよるが、通常1〜2日後に約1mの地下に浸透し、融雪開始よりかなり時間的に遅れる。 (3)また、水が表面から一様に下方に浸透する以外の水挙動や、さらに実際の地すべり地における測定、あるいは、地下10〜20mにおける測定も今後必要と考えられる。 さらに、平成17年12月から平成18年2月には記録的な豪雪が北陸・東北地方に降り、平成18年豪雪と命名された。われわれは、日本雪工学会の研究メンバーとして、本研究テーマに基づく研究を行い、北陸地方の雪の特性などと地すべり災害などについての研究を行い、報告した。
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Research Products
(1 results)